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古賀真人「発掘!好決算銘柄」
スペースX「巨額AI投資」で注目の日本株
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【実質的に巨大AI企業】スペースX「売上161%増で黒字転換」を牽引したAI部門の急成長を紐解く 「Cursor」連結だけではない“3つの要素”

スペースXの好決算の中身は(イーロン・マスクCEO。AFP=時事)

スペースXの好決算の中身は(イーロン・マスクCEO。AFP=時事)

 米宇宙開発大手スペースXが発表した2026年7~9月期(第3四半期)決算は、売上高が前年同期比161%増、純損益は44億ドルの黒字に転換する好決算となった。成長を牽引したのは、ロケットでも衛星通信「スターリンク」でもなく、売上高が830%増となったAI事業だ。さらに同社は10~12月期に最大400億ドル(約6.3兆円)もの設備投資を計画している。スペースXの成長戦略について、個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が解説する。

「AI部門」がスターリンクを抜いて売上の主役に

 6月に史上最大のIPOを果たしたスペースX(SPCX)が、米国時間10月20日に2026年7~9月期決算を発表した。売上高は前年同期比161%増の146億ドル、純損益は黒字に転換し、株価は時間外取引で一時9%超上昇した。今回のスペースXの決算の解説と、この決算結果がどういった日本の銘柄に波及するのかを考察したい。

 同社の7~9月期の売上高は146億ドル(約2兆3000億円、1ドル=158円換算)で前年同期比161%増となり、市場予想の約129億ドルを大きく上回った。純損益は前年同期の11億ドルの赤字から44億ドルの黒字に転換し、1株利益は0.35ドルと市場予想の0.14ドル前後を倍以上上回っている。調整後EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は88億ドルで306%増だ。

 セグメント別では、ロケット打ち上げの「宇宙」が17.7億ドル(6%増)、スターリンクの「通信」が52.5億ドル(69%増)、そして旧xAIを中心とする「SI(スーパーインテリジェンス=AI)」が75.6億ドル(830%増)。AI部門の売上高がスターリンクを抜き、最大セグメントになった。

 AI部門急伸の中身は3つある。【1】自前のデータセンターの計算能力を外部企業に貸し出すクラウド契約の立ち上がり、【2】企業価値600億ドルで買収したAIコーディングツール「Cursor」の連結(8月14日完了、9月末までに6.08億ドル寄与)、【3】そして「Grok」の法人・個人向け採用拡大だ。AI部門の営業利益4.31億ドルは、Cursor買収に伴う株式報酬12億ドルを吸収した上での黒字で、調整後EBITDAでは49.5億ドルに達する。データセンターの名目計算能力は1年前の0.6GWから1.7GWへ約3倍に拡大した。バランスシートでは前受収益(流動)が年初の61億ドルから108億ドルへ積み上がっており、クラウド契約の前払いが入っていることが需要の強さを示している。

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