投資

毎月分配型ファンド 高水準の分配金引き下げる動き顕著

 毎月分配型投資信託が分配金を引き下げる動きが出ている。どのような背景があるのか、楽天証券経済研究所ファンドアナリストの篠田尚子氏が解説する。

毎月分配型ファンドに異変が

毎月分配型ファンドに異変が

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 3月後半からの欧州の政治リスクや北朝鮮を巡る地政学リスクの高まりで、4月の株式市場は世界的に軟調な展開となった。それにもかかわらず、国内の投資信託市場には順調に資金が流入した。

 2017年1月まで3か月連続の資金流出となったが、2月3120億円、3月6165億円、4月2394億円と純増が続いている。

 昨年の米大統領選挙終了後からスタートした、いわゆる“トランプ相場”で得た利益が、利益確定売りで市場からいったん流出した後、再び流入に転じたと考えられる。個人投資家の投資意欲は衰えていない。

 ただし、問題もある。毎月分配型ファンドの動向だ。昨年より、高水準の分配金を出していたファンドが、分配金を引き下げる動きが顕著となっている。

 今年に入ってからは、海外の不動産投資信託(リート)に投資する毎月分配型が相次いで引き下げをおこない、月100円を超えるようなものは、いよいよ海外のオーストラリアやブラジルといった資源国の株式に投資するものに限られてきた。

 そのため、分配金が引き下げられたものから、乗り換える動きが目立っている。

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