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年金75歳時代 「高級老人ホーム」から下流介護難民への転落も

誰もが「特養待ち」の下流介護難民に転落する可能性

誰もが「特養待ち」の下流介護難民に転落する可能性

 政府は年金の受給開始年齢を75歳に引き上げることを検討しているという。もしそれが現実になれば、75歳で年金受給にたどり着いたら、すぐに「終の棲家」たる老人ホーム選びが迫ってくる。入居年齢で一番多いのは80代前半だが、どれだけの金融資産があるかで、“天国と地獄”の差が付く。

「待機老人50万人」といわれる特別養護老人ホームで「多床型」なら月額8万円台だが、個室の民間有料老人ホームになると一般的に300万円程度の入居一時金がかかる上に、月額20万円以上の負担が生じる。介護施設情報誌『あいらいふ』編集長の佐藤恒伯氏は言う。

「これまでは65歳の年金受給時に2500万円くらいを貯めておけばハッピーな最後を迎えられるといわれていました。ホームの入居一時金は年齢が上がるほど安くなる。生活費を切り詰めて貯蓄をできる限り温存し、80代前半で2000万円があれば、入居金1000万円、年金を合わせて月額30万~35万円の介護付き『高級老人ホーム』を選ぶことができました」

 部屋はトイレ付きの個室で食事は和食と洋食を選ぶことができ、看護師が常駐といったグレードだ。

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