住まい・不動産

名所、お祭り、商店街…、買って住みたい街で上位「川越」の魅力

蔵造りの街並みが残る川越

 理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は「川越」(埼玉県)について、ライターの金子則男氏が解説する。

 * * *
 首都圏には、船橋、柏、大宮、所沢、八王子、町田など、いくつもの衛星都市がありますが、それらとほぼ等距離ながら、まったく異なる性格を持った街が川越です。池袋から東武東上線で約30分の川越は、都心への通勤通学客で朝夕はごった返しますが、一方では「観光の街」という側面を持つのが、他の衛星都市と違うところ。「小江戸・川越」を目指して、大勢の人がこの街にやって来ます。

 観光の最大の目玉は、蔵造りの街並みです。江戸の町家の面影をそのまま残した家が立ち並ぶ一帯は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定され、「美しい日本の歴史的風土100選」にも選ばれています。1988年に年間200万人台だった観光客数は、2016年には700万人台にまで激増。近年では外国人の姿も多く見かけるようになりました。そのため週末にはかなりの混雑となっています。

 鉄道はJR川越線と東武東上線の2線です。川越線は埼京線に、東上線は東京メトロに繋がっているので、池袋、新宿、渋谷、有楽町、横浜、お台場などに乗換なしで移動できるのは大きな魅力でしょう。また少し歩けば、西武新宿線の本川越駅もあり、選択肢は多様です。

 ただし、道路状況は良好ではありません。もともと城下町なので道幅が狭いうえ、東武・JR・西武の線路が複雑に絡み合っていて踏切もあるため、駅周辺は非常に混み合います。国道16号線は、川越市内で大きく迂回していて、その部分がボトルネックになっており、年がら年中渋滞しています。オーソドックスな十字路が少ないので道も覚えにくく、工場などが多くて交通量も多いので、車で走りたい街ではありません。

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。