家計

お酒、定期券、薬を増税前に買っておいたほうがいいワケ

「お酒」は軽減税率の対象外(写真:時事通信フォト)

「お酒」は軽減税率の対象外(写真:時事通信フォト)

 いよいよ日本の消費税が10%時代になる。まず、これまで消費税の増税時は必ず「値上げ前に買っておこう」という「駆け込み需要」が出ていた。ところが、今回は、あまりこの「駆け込み」がニュースになっていないのはなぜなのだろうか?

 経済本で日本初のミリオンセラーを記録し、家計管理のエキスパートでもあるカリスマ講師の細野真宏さんは「駆け込み需要を起こさない仕組みを今回の日本の消費税の増税でやったので、それの効果」と言う。確かに、10月から2%の消費税が上がっても、国が5%のポイント還元をしてくれるのなら、10月以降に買った方が、むしろ、お得ではないか? でも、本当に9月末までに買わないで大丈夫なのだろうか? そこで、9月末までに買った方が良い物を聞いた!

 * * *
 まずは「軽減税率」の対象から外れる「お酒」は考えてもいいのかもしれませんね。ただ、10月以降に中小企業のお店で買えば、2%の増税でも国から5%のポイント還元をしてもらい、3%分は得する場合もあるので、判断は難しいですね。さらに必要以上に買いすぎると、「これだけ家にあるんだから」と気が緩み、これまでのペース以上で「家飲み」でのお酒の消費が進んでしまうことにもなるので、結果的には、お金の使いすぎになるのも要注意です。

 また、例えば「定期券」や「新幹線などの長距離切符」は、JRや私鉄といった大企業なので、国の「ポイント還元」の対象にはならないですね。そのため、これらは料金が高めでもあるので、必要な人は、9月末までに買っておいた方が良さそうです。

 その他では、薬局も全国チェーン店が増えているので、中小企業のお店でない薬局で買う薬については、必需品であれば、9月末までに買っておいてもいいですね。一方で、病院でもらう薬については、「非課税」なので急がなくても大丈夫です。

 また、これまでは消費税が上がるたびに一番注目された、「人生で一番高い買い物」とされる「住宅」ですが、これは「住宅ローン減税の拡充」などによって、今回の消費税の影響は、ほとんど考えなくても問題がないような仕組みになっています。

◆ほその・まさひろ/日常よく目にする経済のニュースをわかりやすく解説した“細野経済シリーズ”が、経済本で日本初のミリオンセラーとなり、ビジネス書のベストセラーランキングで「123週ベスト10入り」を記録した。首相管轄の「社会保障国民会議」などの委員も務め、金融・経済教育の重要性を世に問い続けている。10年連続完売を記録中の『細野真宏のつけるだけで「節約力」がアップする家計ノート2020』も発売中。

※女性セブン2019年10月10日号

注目TOPIC

当サイトに記載されている内容はあくまでも投資の参考にしていただくためのものであり、実際の投資にあたっては読者ご自身の判断と責任において行って下さいますよう、お願い致します。 当サイトの掲載情報は細心の注意を払っておりますが、記載される全ての情報の正確性を保証するものではありません。万が一、トラブル等の損失が被っても損害等の保証は一切行っておりませんので、予めご了承下さい。