吉田みく「誰にだって言い分があります」

定額給付金から1年 10万円を美容整形に使った20代女性が再支給を望むワケ

長期化するコロナ禍でさまざまな悩みが…(イメージ)

長期化するコロナ禍でさまざまな悩みが…(イメージ)

 昨年春には、一律10万円の「特別定額給付金」が全国民に支給されたが、コロナ禍は予想以上に長引いており、一部では給付金の再支給を求める声も上がっているようだ。都内在住のある20代OLも切実に再支給を望む一人。その背景には、昨年の10万円給付金の使い途が影響しているという。いったいどういうことなのか、フリーライターの吉田みく氏が話を聞いた。

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 ニッセイ基礎研究所が昨年6月に実施したアンケート調査によると、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」として支給された特別定額給付金10万円の使い途で一番多かったのは「生活費の補填」(53.7%)だった。次に多かったのは「貯蓄」で、「旅行」や家電などの「買い替え」が続いた。性別ごとでみると男性は「投資」、女性は「ファッション」と答えた人もいた。

 都内在住のIT関連会社勤務、中沢奈々さん(仮名・29歳)は、特別定額給付金を美容整形費用に充てたことがきっかけで、整形の魅力に取りつかれてしまったという。

「約1年前、10万円の特別定額給付金が支給された時、真っ先に美容整形が頭に浮かびました。元々興味はあったものの、金銭的な理由で我慢していたので。しかもコロナ禍で人と会う機会も減っているうえ、マスク生活でダウンタイムも目立ちにくい。やるなら今しかない! と思ったんです」(中沢さん、以下同)

 中沢さんが行った施術は、たるみ改善や小顔効果が期待できるといわれている糸リフト。医師から「持続する期間は約1年」と聞いた。カウンセリングの結果、施術費用も10万円の範囲で済んだそうだ。

「コンプレックスが解消され、自分に自信がつきました。誰かに見せたい、『かわいいね』って褒めてもらいたい……、そんな思いを抱きながらコロナ収束を願いましたが、新規感染者数は減ることはなく……。まさかこんなにコロナが続くと思っていませんでした。気づけば1年、特に誰かに見せることのないまま、リフトアップの効果が薄れ始めてきたんです」

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