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中学受験事情にコロナ禍の影響 「塾に通うのが当たり前」から変化も

コロナで中学受験事情に変化も(イメージ)

コロナで中学受験事情に変化も(イメージ)

 コロナ禍で例年以上に緊張感が高まった今年の中学受験。例年、1月になると本番に備えて学校を休む生徒が増えるが、今年はオミクロン株を警戒して、いつも以上に休んでいる受験生が多いというという。

 首都圏の中学受験は1月10日に始まり、2月1日には「御三家」と呼ばれる超難関校や有名私大付属中学などの入試が集中する。1月受験校は感染したり、濃厚接触者になると再受験できるところも多いが、2月1日の本命校は追試がないところが多いため、“感染したら即不合格”という状況も拍車をかけているようだ。

 教育ジャーナリストのおおたとしまさ氏は、コロナの影響で受験競争そのものがさらに苛烈になっていると分析する。

「全私立の定員数に受験者数が追いついたのは2019年のことで、一部の中学に受験者が集中する一方、定員割れの学校も少なくなかったんです。ところが2021年の中学入試では受験者数が14年ぶりに5万人の大台を超えました。背景にはコロナのような有事の際に、公立では柔軟な対応ができないという保護者の不安があるとみています」

 親たちはどのような思いで、子供の中学受験に挑んでいるのか。

「落ちたら地元の公立中学に行かせるつもりなので、うちの場合は、それほど受験、受験してる感じではなかったですね」

 そう話す40代の会社員Fさんの娘の第一志望は、都立の中高一貫校。塾に通い始めたのも6年生からと、中学受験生としてはかなり遅いほうだった。

「娘が中学受験をしたいというので入塾させました。娘の成績は小学校でトップクラスでしたが、全国模試を受けると偏差値50にも届かない。すごいショックを受けましたね。都立中を志望したのは、適性試験で私立と違って発想力や考え方などを問うスタイルだから。そこまで勉強を詰め込まなくてもいいので、やらせてみようかな、と」

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