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イーレックス(9517):電力小売完全自由化の波に乗り、成長に期待

イーレックス(9517)市場平均予想(単位:百万円)

tomatsu20161024

企業概要

 新電力(PPS:特定規模電気事業者)の一角として電力小売りを主軸に、電力卸売り、電源開発などを手掛けています。

 販売する電力源は、自社発電のほか、他社発電所からの買取り、JEPX(日本卸電力取引所)での市場取引による仕入れの3つルートから調達しており、これを大手電力会社の送配電ネットワークを通じて供給しています。

 同社を含むPPSは、入手した電力を、直接電力需要家に販売する小売および、JEPXに販売する卸売の形で販売しています。

注目ポイント

 政府は電力システム改革を進め2016/4月には小売電力の対象をこれまでの企業や工場など大口需要家から、家庭や小規模店など小口需要家まで拡大し全面的に電力小売を解禁しました。同社を含むPPSにとって成長への追い風となっており、今後も電力自由化の好影響が期待できる事業環境です。

 また、代理店販売制度を強みに、高圧分野向け電力小売の拡大も期待できます。高圧分野は、金額が大きいため高い収益拡大効果が期待でき、また企業にとって高い費用効果が得られるので普及拡大による売上増が期待できると見ています。高圧分野におけるPPSのシェアはまだ10%程度と低く、逆に普及拡大余地が大きいため、PPSにとっては成長ポテンシャルの大きな市場だと言えます。

 また、政府は風力発電やバイオマス発電などの再生可能エネルギー由来電力の導入拡大を目指しており、2012年に再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT:一定価格での買い取りを電力会社に義務づけ)を開始しました。2015年のバイオマス発電の導入量は339メガワットに達し、過去最高レベルを更新しています。今後も導入拡大が続く見通しで、設備増強している同社にとっては需要を取り込むチャンスが広がっています。

 財務状況は、自己資本比率57.0%、で有利子負債は58億4800万円ですが、現金等が84億500万円あるので実質無借金経営と安心の内容となっています。

 株価は、高値を更新しており、50日線を大きくかい離しており、株価指標もやや過熱を示しています。ただ、中期経営計画を倍引き上げていることから、現在注力している設備投資の収益化が進めば株価の上振れは十分期待できると思います。

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