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家庭の“隠れ資産”は1世帯あたり73.5万円 タンスに眠る「昭和レトロ」なお宝に注目

フィルムカメラなどは壊れていても「売れる」可能性が(イメージ)

フィルムカメラなどは壊れていても「売れる」可能性が(イメージ)

 捨てるしかないと思っていた家のガラクタが、資産寿命を延ばす助けになるかもしれない。フリマサイト「メルカリ」が2021年に発表した統計によると、日本の家庭に眠る“隠れ資産”の総額は約44兆円。1世帯あたりの平均は約73.5万円に達し、世代別では60代以上が最も金額が高かったという。節約アドバイザーの丸山晴美氏が語る。

「ご年配の方の家庭ほど、長い間モノをため込んでいる傾向にあります。これはゴミだろうなと思っているモノが、実はお宝だったりすることも。思わぬ収入につながるかもしれません」

 シニア世代がまずチェックしたいのは、使わなくなった“昭和レトロ”の家電製品だ。

「近年、昭和レトロの家電や雑貨の需要が高まっており、壊れていてもインテリアとして買う人がいます。黒電話はフリマアプリなどで2000~3000円で取引されている。昔のホーロー鍋や古いビールメーカーのロゴ入りグラスなども人気が高いです。今がブームなので、売るならこの数年がチャンスかもしれません」(丸山氏)

 カメラや釣りなどかつて趣味で使っていた道具が、タンスの奥に眠っている人は多いはず。趣味関連も多く取引されているモノだが、より高く売るためのポイントがある。

「こうしたモノを売る際は、妻などに任せず、価値がわかる人が専門店やフリマアプリなどで直接出品するのがよいでしょう。高価な年代物や今では手に入らないものは、価値をアピールしたほうがいいです」(同前)

 使わないだけでなく“飲まない”モノにも売れるチャンスがある。ウリドキ株式会社の代表取締役・木暮康雄氏が語る。

「弊社の買取サービスの利用者のデータを見てみると、60代、70代以上の買取で一番多いのはお酒です。いわゆる年代物のワインやウイスキーの需要が高く、サントリーさんの『山崎』や『響』はそもそもの値段がかなり高いですし、昔の贈答品などで気付いたら年代物になっているというケースもあります」

 年代物のウイスキーであればオークションサイトで、数十万円で取引されることも珍しくない。また、酒類は中身が空の瓶にすら価値が付くこともあるという。

「年代物のサントリーの『ザ・マッカラン』は空き瓶と箱だけで、1万円前後で取引されたこともあります」(丸山氏)

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