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永守重信氏、孫正義氏、柳井正氏 カリスマ創業者3人の後継者選びが進まぬ理由

2022年9月7日 7:00 週刊ポスト

孫正義氏ら、カリスマ創業者の後継育成はなぜ困難を伴うのか(時事通信フォト)
孫正義氏ら、カリスマ創業者の後継育成はなぜ困難を伴うのか(時事通信フォト)

 9月3日、日本電産の新社長兼COO(最高執行責任者)に小部博志副会長(73)が就任したが、小部氏の就任は、あくまで暫定的なものと見られ、同社の創業者であり現CEO(最高経営責任者)の永守重信氏(78)の後継者選びが難航していることが浮き彫りになっている。そして、同じくカリスマ創業者と呼ばれるソフトバンクグループ社長の孫正義氏(65)やファーストリテイリング社長の柳井正氏(73)も、やはり後継育成はうまくいっていないように映る。

 後継者選びが進まない理由について経済ジャーナリストの有森隆氏はこう語る。

「3人は後継者候補に対して、自分と同じレベルの極めて高い経営能力を求めています。つまりミニ永守、ミニ柳井、ミニ孫を探している。しかし3人と同じくらい能力がある人材なら、下について会社を継ぐようなことをせずに自ら起業するでしょう。そのことを理解して適任者を探すのが難しいのではないでしょうか」

 永守氏は、日経新聞(2016年6月28日付)のインタビューで、後継者に求める条件として、〈趣味や遊びを優先する人は駄目〉〈(自分と)人生観や職業観が全然あわなかったら、きついね〉と述べており、たしかにハードルが高いのかもしれない。

 経営学者で専修大学商学部教授の高橋義仁氏もこう言う。

「今のところ3人とも非常に精力的で意思決定もはっきりとされていますが、どんな名経営者でも80代、90代を迎えてその能力を発揮し続けるのは非常に難しい。かといって経営を譲るタイミングがあまりにも急だと、次の経営者が上手く舵取りできなくなってしまう恐れがあり、大企業ならなおさらそのリスクは高い。

 バトンタッチする人を決めたらある程度の我慢をしながらも、ソフトランディングで経営の主導権を譲っていくことが重要なのではないでしょうか」

 カリスマたちが抱える課題は、多くの日本企業に通じるものかもしれない。流通科学大学特任教授の長田貴仁氏が語る。

「本来、次世代は育てるものではなく、勝手に育つものです。人に育ててもらわなければならないような人はそもそも経営トップに向いていません。

 それに後継者が生まれてこないのはこの3社に限らず、日本企業全体の問題です。後の世代の側が“誰かが育ててくれるだろう”という他人任せの意識ばかりになっているから、日本企業の多くがグローバル競争から取り残されているのではないでしょうか」

 カリスマ創業者3人の後継者は、どこから出てくるか。

※週刊ポスト2022年9月16・23日号

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