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老後生活に入るとメリット薄くなる共済保険 「熟年型」移行のタイミングで見直し検討を

定年後は必要に応じて保険を見直したい

定年後は必要に応じて保険を見直したい

 インフレが進む中で、資産寿命を延ばすためには、“出ていくお金を減らす”ことが重要だ。ファイナンシャルプランナーの柘植輝氏が語る。

「歳を重ねていくうちに、若い時に結んだ契約をそのまま放置している方が非常に多い。そのなかにはすでに不要であったり、契約内容が最新の状況に合っていないことで余分な支払いをしていたりするものもあります。

 たとえ月数千円の見直しだとしても、何十年も支払いが続いていくことを考えればそれなりの額になる。複数の契約を見直していけば、さらに金額は大きくなるでしょう」

 まず見直しを進めたいのが各種の保険だ。なかでも、生命保険は年間払込保険料の平均額が37万1000円(2021年度生命保険に関する全国実態調査)にのぼる。柘植氏が語る。

「よくあるのが『月1万円くらいなら払えるから』ととりあえず加入して、そのままにしているケースです。しかし、子供が経済的に独立しているなら、高額の死亡保障は不要だと思います。月々1000~2000円くらいの保険料で300万円ほどの保障が得られる保険もあるので、それに加入しておけば十分でしょう」

 各種協同組合が運営している共済保険も、若い頃に郵送での案内などをきっかけに加入し、保険料を払い続けている人が少なくない。しかし、老後生活に入ると共済保険のメリットは薄くなっていくという。ファイナンシャルプランナーの井戸美枝氏が語る。

「一般的に共済保険は健康リスクが高まる65歳以降になると『熟年型』に移行しますが、その際、保障額が下がります。それまでの保障額と比較して半額ほどになるケースもある。保障が薄いと感じるなら、『熟年型』に移行するタイミングで解約を検討してもよいでしょう」

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