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保険の見直しはライフステージの変わり目に 医療保険解約の最後のチャンスは「75才」

保険は定期的に見直す必要がある(写真:イメージマート)

保険は定期的に見直す必要がある(写真:イメージマート)

 毎月払い続けている生命保険料。何十年も払い続ければ、相当な額になってしまう。だからこそ、どの保険が本当に必要で、どの保険は必要ないのか、しっかり見極める必要があるだろう。

 保険を見直して解約したり、入り直したりする絶好のタイミングは、子供の独立や定年退職といった、ライフステージの変わり目だ。生命保険会社での勤務経験を持つ、ファイナンシャルプランナーの横川由理さんが解説する。

「若い人や子供がいない人なら、保険は不要です。入るとしても、自分が働けなくなったときに備える『就業不能保険』、がん家系で不安なら短期のがん保険と、できるだけ安く、掛け捨てのものを選びましょう。

 小さい子供がいるなら、独立するまでの間は、一定期間の死亡を保障する『定期保険』に入る。もしくは、保険金が年金形式で受け取れる『収入保障保険』もいい。加入から年数を経るごとに受け取り総額が減っていくので、一般的な定期保険よりも保険料が割安です」

 そして、子供が高校や大学を卒業して独立したら、保障額を減らすか解約を。注意が必要なのは、家を買ったとき。ローンを抱えて、保障を増やしたくなるが、それは大きな間違いだ。

「住宅ローンを組む際は基本的には『団信(団体信用生命保険)』に入らなければなりません。契約者が死亡すると住宅ローン残債が保険金として支払われるので、いわば死亡保険と同じ。その分の保障はむしろ減らすべきです。例えば、住宅ローンの返済が月10万円なら、少なくともその分は、生命保険で備えておく必要がなくなります」(横川さん)

 定年退職する頃には、子供が独立し、家のローンも完済している人が多いだろう。退職金が入ってきて、夫婦ふたりの生活になると、生活費も現役時代よりは少なくて済むようになる。辛口保険評論家でファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんがアドバイスする。

「子供が独立すれば、大きな保障は必要なくなるので、葬儀代になるくらいのお金があれば大丈夫でしょう。また、医療保険なども見直しを」

 若いうちに入れば保険料は割安だが、長い間同じ保険に入り続けていると、年を取るほど損になる。必要保障額はライフステージごとに変わるため、その都度見直す必要があるのだ。

「医療保険は、高齢になるほど必要なくなります。75才以上の後期高齢者は、医療費の自己負担額は1割。医療費よりも介護費用の方がかかります。要介護状態になった場合、医療保険に入っていても、入院しない限り保険金はおりません。何才になっても、医療保険は不要です」(横川さん)

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