*08:44JST 半導体や人工知能(AI)関連株に資金が集中する可能性
16日の日本株市場は、やや買い先行で始まった後は、底堅さが意識される相場展開になりそうだ。15日の米国市場はNYダウが17ドル安、ナスダックは148ポイント高だった。モルガン・スタンレーやバンク・オブ・アメリカなど、予想を上回る金融決算を受けて買いが先行した。ただし、米中貿易摩擦への警戒からNYダウは下げに転じた。一方、ナスダック指数は、オランダの半導体製造装置大手ASMLホールディングの良好な決算を手掛かりに、他の半導体株に買いが広がったことで反発。シカゴ日経225先物清算値は大阪比190円高の48000円、円相場は1ドル=151円00銭台で推移している。
日経平均株価はシカゴ先物にサヤ寄せする形で、やや買いが先行して始まりそうだ。米中関係悪化への警戒から積極的な買いは限られそうだが、米国では半導体株の一角が買われており、アドバンテスト<6857>や東エレク<8035>など指数インパクトの大きい値がさハイテク株が日経平均株価をけん引すると考えられる。昨日の日経平均株価はボリンジャーバンドの+1σ(47165円)を上回り、前日の下落部分を埋める形だった。14日に空けたマド(47865円-47962円)埋めを意識してくる可能性がありそうだ。
来週に予定されている首相指名選挙を控えるなかで、高市首相誕生か政権交代か思惑が交錯する状況であるが、昨日行われた自民党の高市総裁と野党3党との党首会談、野党3党による党首会談の報道を見る限りでは、高市首相誕生の可能性が高まったとみる向きは多そうである。直近の急落で巻き戻したポジションを再構築する動きが意識されてきそうである。
そのため、半導体や人工知能(AI)関連株に資金が集中する可能性があるため、ソフトバンクG<9984>などの動向にらみの展開になりそうだ。そのほか、決算を手掛かりにした個別物色も強まりやすく、先夕決算を発表したところでは、GEI<9212>、AGS<3648>、室町ケミカル<4885>、ANAPHD<3189>、anfac<7035>、GameWith<6552>、PCNET<3021>、グロービング<277A>、インテM<7072>、FPパートナー<7388>、東洋電<6505>、日置電<6866>、エータイ<369A>、ベクトル<6058>、サイゼリヤ<7581>などが注目される。
<AK>