*17:25JST 欧米為替見通し: ドル・円は下げ渋りか、株価にらみも米追加利下げ観測は一服
5日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る展開を予想する。欧米株安でリスク回避の円買いが先行し、ドルを下押しする場面もあろう。ただ、米国の一段の緩和的な金融政策に対する思惑は後退し、ドルは売りづらい地合いが続きそうだ。
前日は米10年債利回りがやや低下したが、欧州通貨売りが顕著になりドル売りは限定的だった。ユーロ・ドルは1.1530ドル台から1.1470ドル台に、ポンド・ドルは1.3130ドル台から1.30ドル台にそれぞれ下げ、ドル・円は153円30銭付近まで下落後は底堅く推移。本日アジア市場でこれまで水準を大きく切り上げた日経平均株価が急落するとリスク回避の円買いが優勢となり、ドル・円は短期的に153円を割り込む場面もあった。
この後の海外市場は米経済指標が注目される。米金融大手による株式相場の調整への警告で株安に振れれば円買いが見込まれる。日本政府の円安牽制も円買いを後押しし、主要通貨の戻りを抑制。ただ、今晩発表のADP雇用統計とISM非製造業景況指数が前回から改善すれば、連邦準備制度理事会(FRB)の追加利下げ観測が後退し、金利高・ドル高に振れやすい。また、引き続き英国の財政懸念で欧州通貨が弱含む展開となれば、ドルを下支えしよう。
【今日の欧米市場の予定】
・18:00 欧・10月ユーロ圏サービス業PMI改定値(速報値:52.6)
・18:30 英・10月サービス業PMI改定値(速報値:51.1)
・19:00 欧・9月ユーロ圏生産者物価指数(8月:前年比-0.6%)
・22:15 米・10月ADP雇用統計(予想:前月比+2.5万人、9月:-3.2万人)
・23:45 米・10月サービス業PMI改定値(速報値:55.2)
・24:00 米・10月ISM非製造業景況指数(予想:51.0、9月:50.0)
<CS>