*19:12JST 11日の香港市場概況:ハンセン指数は小幅続伸、約1カ月ぶりの高値
11日の香港市場は小幅続伸。主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比0.18%(47.35ポイント)高の26696.41ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が0.19%(18.25ポイント)高の9461.49ポイントと小幅に続伸した。
ハンセン指数はこの日、約1カ月ぶりの高値を更新した。ハイテック株に比べ出遅れ感のある金融・不動産セクターに買いが入ったことが指数の上昇を主導。一方で、14日に発表予定の中国の主要経済統計を控えポジション調整の売りが散見され、指数は一時下落する場面もあった。セクター間の明確な差が意識されるなか、相場全体としては堅調に終えた。
ハンセン指数の構成銘柄では、不動産や金融セクターには買いが入った。恒隆地産(0101/HK)が3.3%高、新鴻基地産(0016/HK)が2.7%高、AIAグループ(1299/HK)が1.3%高と堅調な値動きを示した。ハイテック株に比べ出遅れ感が強かった銘柄に見直し買いが入ったことが背景。米金利低下観測や中国当局の景気刺激策への期待感も一部銘柄の買い材料となった。
半面、医薬品セクターに売りが集まった。ウーシー・バイオロジクス(2269/HK)が2.7%安、ハンソウ・ファーマシューティカル(3692/HK)が2.7%安、恒安国際集団(1044/HK)が2.4%安などと軟調。中国の経済統計発表を前に成長株への警戒感が強まり、バリュエーションの高い医薬系銘柄は売られた。好業績発表を控えた一部バイオ株でも利益確定の動きが見られた。
IT関連にも売りが広がった。レノボ・グループ(0992/HK)が1.3%安、ウーシー・アップテック(2359/HK)が1.4%安、アリババ(9988/HK)が1.84%安とそろって軟調な展開を示した。前日の上昇の反動に加え、投資家のリスク回避姿勢が継続し、セクター全体に調整圧力がかかった。その他、エネルギーや消費関連株にも売りが波及した。
中国本土市場は小反落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.39%安の4002.76ポイントで取引を終了した。ハイテクが安い。自動車やエネルギー、保険・証券なども売られた。半面、不動産や銀行、食品関連の一角が買われた。
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