シニア世代も工夫次第で豊かな生活を実現(写真:イメージマート)
とどまるところを知らない値上げで家計が苦しい中、老後資産を守るために無駄使いはしたくない。かといって生活を切り詰めて趣味も楽しみもなくなってしまえば、日々の生活は寂しくなるばかり。お金はないけれど時間はあるシニア世代だからこそできる、がまんも無理もせずに続けられる楽しい節約術を紹介しよう。【全3回の第3回】
手作りお菓子でお家でカフェ気分
60才を過ぎると収入が減る代わりに、使える時間は増える。YouTubeで節約術や楽しい老後生活を配信しているpokkoma(ポッコマ)さん(67才)は、60才までフルタイムで働き、現在は夫とともに年金生活を送る。発想を転換することでより充実した日々を過ごしていると話す。
「お金がないから節約しなきゃと考えるのではなく、お金がないならないなりに、自由な時間を使って“できる工夫をしよう”というのが私の考え方です。
昔は外食も多く、人気のカフェにも足を運んだりして食費は夫婦ふたりで月10万円前後もかかっていました。働いていたときは家で手作りをする余裕がなく、それをお金で買っていたのだと思います。いまはお金はないけれど時間はあるから家で好きなお菓子作りをして、カフェっぽくアレンジしたりして楽しんでいます」(pokkomaさん・以下同)
料理も食材を全部使い切る工夫をすることでより楽しめるようになったという。
「近くの農家さんが出荷用ではない、いわゆる規格外の野菜を売ってくれるので、新鮮なものが安く手に入るんです。大根は葉まで食べられるし、ブロッコリーは茎も一緒に蒸して冷凍し、スープに入れて使っています。無農薬なので玉ねぎやじゃがいもの皮も捨てずに煮込んでスープにし、冷凍しておいてカレーに使うとコクが出る。実験をしているみたいで面白いですよ。道の駅や産地直売所などでも置かれているのでチェックしてみてください」