*18:31JST 3日の香港市場概況:ハンセン指数は3日ぶり反落、中国の景気減速を警戒
3日の香港市場は3日ぶりに反落。主要88銘柄で構成されるハンセン指数が前日比334.32ポイント(1.28%)安の25760.73ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が154.10ポイント(1.68%)安の9028.55ポイントで引けた。
中国の弱含む経済統計が相次ぎ、景気減速懸念が投資家心理を冷やした。ハンセン指数は前日比1.28%安の25760.73で取引を終えた。中国本土のテック株や金融株に利益確定売りが広がり、相場を押し下げた。特に前日に上昇していた大型ハイテク銘柄の一角に売りが集中し、終日軟調な展開が続いた。加えて、前日の米国市場でのテクノロジー株の一服感も重しとなった。一方、明確な買い材料は乏しかったものの、原油市況の安定やアジア他市場の底堅さが一部下支えとなった。ただ全体としては売り優勢の展開が目立ち、終値は取引時間中の安値圏に沈んだ。
ハンセン指数の構成銘柄では、情報技術セクターが下げを主導。アリババ(9988/HK)が2.17%安、ネットイース(9999/HK)が2.85%安、JDドットコム(9618/HK)が0.52%安となった。中国国内で相次いで発表された経済指標が市場予想を下回り、景気減速懸念が改めて台頭。加えて、米国市場でのハイテク株の上値重さも香港テック株に連鎖的な売りを誘った。
続いて売りが目立ったのは金融セクター。中国人寿保険(2628/HK)が3.59%安、平安保険(2318/HK)が2.02%安、中国建設銀行(0939/HK)が1.45%安と軒並み下落。利ざや改善の期待後退や景況感悪化が銀行・保険株の売り材料となった。その他、不動産関連やエネルギー株なども軟調に推移し、相場全体の重荷となった。
反面、上昇が目立ったのは一部の工業・資本財セクター。テクトロニック・インダストリーズ(0669/HK)が3.15%高、チャイナ・ホンチャオ(1378/HK)が2.30%高、BYDエレクトロニック(0285/HK)が0.87%高と堅調。個別要因による買い戻しや短期的な割安感が支援材料となった。もっとも全体としては買い銘柄が限られ、相場の反発力は限定的だった。
中国本土市場は続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.51%安の3878.00ポイントで取引を終了した。
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