*07:45JST NYの視点:ウォラーFRB理事は追加利下げの論拠を強調、CPIでさらに利下げ軌道確認へ
連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事はトランプ大統領との面談を控えたインタビューに応え、インフレ低下を確信したが、雇用を巡る懸念を表明した。金利は弱い労働市場にとって、「高過ぎる」と追加利下げの論拠を強調した。2026年に向けた自分の主要な懸念は高インフレではなく、失業率の上昇だと指摘。物価は現在、関税により一時的に押し上げられているが、自然に鎮静化すると見ており、FRBが労働市場を支援するための利下げに焦点を置く余地を与えるはずだと指摘した。同時に、労働市場が緩やかに減速しているため、急速な利下げの必要はないと加えた。
同理事は次期FRB議長候補の一人。FRBの政策金利であるFF誘導目標は3.5%‐3.75%レンジで、2022年来で最低。ウォラーFRB理事は、中立金利に達するまで、あと0.5%あるいは1%低下する可能性があると見ている。一方、先週開催された連邦公開市場委員会(FOMC)での高官の中間予測では、0.25%の利下げ予想。多くの政策当局者は、さらなる利下げに懐疑的である証拠となった。次期FRB議長候補の予測マーケットでは、依然ハセットNEC委員長が議長に指名される確率が50%近くとなっている。ウォ―シュ元理事やウォラー理事は10%台。
本日18日に発表が予定されている消費者物価指数(CPI)の総合は9月前年比+3.0%から3.1%へ加速が予想されているが、FRBが特に注目している変動の激しい食品・燃料を除いたコアCPIは9月前年比+3.0%を維持する見通し。CPIも来年2回の利下げ予想を大きく修正する可能性は少ないと見る。
<CS>