現金をほとんど使わず、株主優待品で生活を続けている桐谷広人さん(時事通信フォト)
「株主優待の桐谷さん」として、多くのメディアに登場している、投資家でプロ棋士の桐谷広人氏。その投資遍歴は長く、現役プロ棋士時代の1984年から株式投資を始め、当時から「財テク棋士」と呼ばれていた。バブル崩壊、ライブドア・ショック、サブプライム・ショック、リーマン・ショックと様々な相場も経験。そんな桐谷氏に、気になる最近の投資事情と家計事情について、話を聞いた。
「相場の金と凧の糸は出し切るな」を実践
桐谷氏といえば、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)などに頻繁に登場し、期限内に優待品を使い切るべく時間に追われながら生活している姿が、注目を集めている。普段からあまりお金を使わない生活をしているように見えるが、実際、桐谷氏に資産額を聞くと、約7億円と教えてくれた。このうち1億円は現金(預金)で保有しているという。そんなに多くの流動性のある資金を持っていると、もっと株を買いたくならないのだろうか。
「よく買いたい株を聞かれるのですが、私は買いたい株は買い尽くしているので……。保有しているのは1400銘柄ぐらいですね。市場全体が暴落すれば、安くなった株を買おうと思っています。2025年4月のトランプ関税ショックでは53銘柄を買い増ししました。
日経平均株価は高値圏にあり、おそらくどこかで大きく下がるタイミングがあると思っているので、様子見で1億円ぐらいを現金で持っています。私は『暴落は買いのチャンス』と公言しており、市場が暴落するなど何かあった時に買いを入れます。
しかし、1億円すべてを株につぎ込むことはしません。『相場の金と凧の糸は出し切るな』という相場格言がありますが、凧の糸を出し切っていたら強風が吹いた時に切れて飛んでいってしまいます。しかし、常に凧の糸に余裕を持たせていれば、強風が吹いた時にスルスルと糸を伸ばして凧は上昇していきます。相場へのお金も出し切らず、常に余裕を持っていることが大切です。物価が上がるなか、ほとんど利息がつかないお金を1億円も持っているのはちょっと残念な気もするんですけどね(笑)」(以下、「」内は桐谷氏)
