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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】VPJ Research Memo(2):「CIERTO」を通じて国内のDAM・PIM市場を開拓

*11:02JST VPJ Research Memo(2):「CIERTO」を通じて国内のDAM・PIM市場を開拓
■会社概要

1. 会社概要
ビジュアル・プロセッシング・ジャパン<334A>は、DAMを中核としたDXソリューション「CIERTO」を提供し、企業のWeb、EC、SNS、カタログ、映像、出版など多様な媒体におけるコンテンツの制作・管理・配信を一体的に支援する企業である。同社は「ビジネスの自立と継続性」を経営理念に掲げ、自社プロダクトによる独自ブランドの確立とストック型収益の積み上げを通じて、外部環境に左右されにくい持続的な収益基盤の構築を目指している。この理念は、顧客企業に対してもコンテンツ管理基盤の整備を通じた業務の自立性向上と継続的な事業成長を支援するという事業の方向性と整合している。

なお、同グループは連結子会社を持たない単体企業であり、製品開発、販売、導入支援、カスタマーサクセスまでを一貫して自社で担う体制を構築している。本社は東京・恵比寿に所在し、大阪及び沖縄に拠点を展開している。特に沖縄拠点では顧客のワークフロー理解を重視したカスタマーサクセス機能を担うことで、導入後の活用支援と継続利用の促進を図っている。

2. 沿革
同社は1994年1月に設立された。創業当初の1990年代は広告・販促活動の中心が紙媒体であり、出版・印刷・放送・映像業界を主要顧客として、1994年2月にシステムインテグレーション事業を開始した。1997年8月にはArchetype, Inc.が開発したDTP(デスクトップパブリッシング)向けDAMシステム「Media Bank」を日本語版へのローカライズを行い、販売を開始した。2000年代後半にインターネットの普及と企業Webサイトの活用が進んだことでコンテンツ管理の対象は一般企業にも広がった。これを背景に、同社は2008年に一般企業向け自社開発DAMシステム「thiiDa2」の販売を開始した。2010年代に入るとスマートフォンやタブレットの普及により、モバイルを通じた情報発信やEC・SNSマーケティングが本格化してきたことに対応し、2016年10月に自社開発DAMソリューション「CIERTO DAM」の提供を開始した。2019年7月には日本マイクロソフト(株)からAzure Gold Partner※の認定を取得し、2020年3月には「CIERTO DAM」がASP・SaaSの安全・信頼性に関わる情報開示認定を取得した。さらに、コロナ禍を契機としたEC・オンライン販促の拡大を背景に、2021年7月にはEC・Web通販事業者向け商品情報管理ソリューション「CIERTO PIM」の販売を開始した。2022年5月にはファイル情報更新技術「FSモニター」に関する特許を取得している。こうした事業基盤の拡大を背景に、2025年3月に東京証券取引所グロース市場へ上場した。

※ クラウドコンピューティングサービス「Azure」に関する高度な技術力、導入実績、顧客満足度などの基準を満たした企業に付与される認定資格。

3. 事業環境
DAM市場はDXの進展を背景に拡大が続いている。2028年の世界市場規模は8,708百万米ドルと予想され、2023年から2028年にかけて年平均成長率13.0%で成長する見通しである。一方、日本市場は261百万米ドルと世界市場に比べて小規模ながら、年平均成長率は13.7%と世界並みの成長が見込まれている。こうしたなか、2025年12月期におけるCIERTOの新規契約件数は前年同期比48.3%増と大幅に伸長した。同社は中期経営計画において、2028年12月期に向けた「CIERTO」の売上高CAGR(年平均成長率)27.1%という高成長を計画しており、今後も市場シェアの拡大を推進する方針である。

グローバルのDAM市場には約40社のベンダーが存在し、Adobe<ADBE>やOpenText<OTEX>などの大手企業に加え、専門領域に特化したベンダーが市場を形成している。同社はこのうちの1社として、長年の開発・導入実績を背景に一定の存在感を持っている。一方、日本市場ではDAMの認知度が依然として高いとは言えず、導入経験も限定的であることから、顧客教育や運用設計を含めた丁寧な導入支援が求められる特徴がある。

また、日本企業ではクラウドストレージなどを代替手段として利用するケースも見られるが、ブランド統制、著作権管理、製品情報の整合性確保、多媒体配信への対応といった高度な要件を満たすには専用基盤の必要性が高まっている。このため導入コンサルテーションや運用支援の重要性が高く、顧客の業務フロー理解を伴う継続的なサポート体制が競争上の重要な要素となっている。特に、日本市場ではきめ細かな導入支援や長期的な運用サポートが求められる傾向があり、こうした市場特性は海外ベンダーにとって参入障壁となる側面がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 渡邉 俊輔)

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