*12:33JST 動物高度医療 Research Memo(3):2026年3月期は上方修正値を上回る大幅増収増益で2期連続過去最高
■日本動物高度医療センター<6039>の業績動向
1. 2026年3月期連結業績の概要
2026年3月期の連結業績は売上高が前期比17.3%増の6,192百万円、営業利益が同59.5%増の1,150百万円、経常利益が同58.6%増の1,142百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同60.0%増の833百万円だった。前回予想(2025年11月13日付の2回目の上方修正値、売上高6,100百万円、営業利益1,040百万円、経常利益1,030百万円、親会社株主に帰属する当期純利益730百万円)を上回る大幅増収増益で2期連続過去最高だった。
サービス別売上高は、二次診療サービスが同19.2%増の4,514百万円、画像診断サービスが同16.8%増の647百万円、動物用医療機器・健康管理機器のレンタル・販売が同10.0%増の1,017百万円だった。いずれも大幅増収と好調だった。二次診療サービスでは小動物二次診療市場の拡大、同社の知名度向上、同社の診療受入能力拡大などを背景に、連携病院数及び初診数が順調に拡大した。2025年6月に価格改定を実施したが、改定後も診療数が順調に増加した。また業務効率化と診療品質向上の相乗効果で利益率も上昇した。二次診療サービスの主要KPIとして、全国の連携病院数は同2.8%増加して4,779施設、連携病院比率は同0.4ポイント上昇して36.6%、初診数(紹介数)は同9.2%増加して10,953件、総診療数は同8.6%増加して37,985件、手術数は同11.0%増加して3,404件、期末時点の獣医師数は同9名増加して100名となった。また当社連携病院もしくは過去5年間に同社グループへ紹介があった動物病院数は7,400施設となった。画像診断サービスでは2025年6月に価格改定を実施したものの、MRI・CT画像診断数が同13.7%増の12,145件と順調に増加した。動物用医療機器・健康管理機器のレンタル・販売では2025年10月に価格改定を実施したものの、「酸素ハウス」新規利用数が同6.1%増の25,736件と順調に増加した。
利益面は成長投資で人件費や設備・IT関連費用などが増加したが、増収効果や生産性向上効果で吸収した。売上総利益は同36.8%増加し、売上総利益率は同5.8ポイント上昇して40.5%となった。販管費は同22.1%増加し、販管費比率は同0.8ポイント上昇して21.9%となった。この結果、営業利益率は同4.9ポイント上昇して18.6%となった。同社資料によると営業利益の同429百万円増益の要因分析は増収効果で同914百万円増加、人件費増加で同183百万円減少、設備・IT関連費用増加で同175百万円減少、減価償却費増加で同18百万円減少、その他で同108百万円減少だった。なおEBITDAは同34.2%増加して1,766百万円、EBITDAマージンは同3.6ポイント上昇して28.5%、ROEは同5.4ポイント上昇して18.5%となった。
2. 財務の状況
財務面で見ると、2026年3月期末の資産合計は前期末比2,560百万円増加して11,313百万円となった。主に現金及び預金が同485百万円増加したほか、新病院建設用地取得により土地が同1,988百万円増加した。負債合計は同1,827百万円増加して6,432百万円となった。新病院建設用地取得に伴い有利子負債(長短借入金合計)残高が同1,683百万円増加して5,158百万円となった。純資産合計は同732百万円増加して4,881百万円となった。主に利益剰余金が同732百万円増加した。この結果、自己資本比率は同4.3ポイント低下して43.1%となった。積極的な成長投資に伴って有利子負債が増加したほか、自己資本比率が低下したが、キャッシュ・フローの状況に特に懸念点が見当たらないことなどを勘案すれば、財務の健全性は維持されていると弊社では考えている。
■今後の見通し
2027年3月期も増収増益で3期連続過去最高予想
● 2027年3月期連結業績予想の概要
2027年3月期の連結業績予想は売上高が前期比6.6%増の6,600百万円、営業利益が同10.4%増の1,270百万円、経常利益が同6.8%増の1,220百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が同6.8%増の890百万円としている。増収増益で3期連続過去最高予想である。各サービスとも順調に拡大する見込みだ。積極的な成長投資に伴って費用が増加(高度専門人材の採用強化や処遇拡大に伴う人件費の増加、病院ファシリティDXや次世代型電子カルテシステム等の開発強化に伴う開発費の増加、ブランド認知向上に向けたマーケティング費の増加など)するほか、中東情勢の影響による動物用医療機器・健康管理機器のレンタル・販売の部材調達・製造遅延によるレンタル在庫不足、動物用医療機器の認可を受けた次世代製品のリリース時期順延など、不透明感を考慮して保守的な計画としている。ただし診療体制強化の効果や連携病院数拡大に伴って初診数、総診療数が増加基調であることを勘案すれば、2027年3月期も成長投資負担を吸収して好業績が期待できるだろうと弊社では考えている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田 雅展)
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