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FiscoNews

【注目トピックス 日本株】山忠 Research Memo(4):2026年4月期の各段階利益は期初予想を20%前後上回って着地(1)

*11:34JST 山忠 Research Memo(4):2026年4月期の各段階利益は期初予想を20%前後上回って着地(1)
■山忠<391A>の業績動向

1. 2026年4月期の業績概要
2026年4月期におけるわが国の経済は、国内経済活動の正常化が緩やかに進んだものの、物価上昇の継続や金融政策の動向を背景とした金利上昇懸念、米国の通商政策や世界各地における地政学的リスクの長期化など、同社グループを取り巻く社会経済環境の動向は不透明な状況が続いた。不動産市場では、資材価格の高止まりや人手不足による人件費の増加などから建築コストが高水準で推移し、新築分譲マンションの価格は引き続き上昇傾向にあった。新設住宅着工戸数が減少傾向で供給の抑制が見られる一方で、物価や住宅ローン金利の上昇などから需要の減速も懸念され、価格動向や需給バランスなどについては引き続き注視が必要であった。また、宿泊市場では、インバウンド需要は今後も継続すると予測され、引き続き事業環境は良化すると見られた。

こうした状況の下、同社の2026年4月期の連結業績は、売上高で前期比1.1%増の5,499百万円、売上総利益で同15.7%増の1,766百万円、営業利益で同24.3%増の857百万円、経常利益で同17.9%増の720百万円、親会社株主に帰属する当期純利益で同33.0%減の547百万円であった。売上高の小幅増加に対して売上原価が減少したことで、売上総利益は大きく増加し販管費の増加を吸収した結果、営業利益・経常利益は大幅増益となった。親会社株主に帰属する当期純利益のみが減益となったのは、前期に大型の固定資産の売却益を特別利益として計上したが、2026年4月期には同等規模の売却益がなかったことが要因である。また、期初予想比では、売上高はおおむね予想どおりであったが、各段階利益は20%前後上回って着地した。これは、全社的にコスト意識を高めて原価及び販管費を抑制するなど、利益の追求に注力したためであり、好決算はまさに営業努力の成果であると弊社では評価する。

2. 事業セグメント別動向
(1) 開発セグメント
インベストメント事業では、「パルティール名西」(名古屋市西区)計7戸、「パルティール高畑アネックス」(名古屋市中川区)計18戸、「パルティール笠寺」(名古屋市南区)計64戸、「パルティール八田」(名古屋市中川区)計26戸、「プログレッソ岐阜駅前」(岐阜県岐阜市)計11戸、合計126戸の1Kタイプの「パルティール」マンションシリーズなどを販売した。ソリューション事業では、LDKタイプの「パルティール八田」(名古屋市中川区)計2戸、「リベルタ豊山豊場」(愛知県西春日井郡豊山町)計2区画、「リベルタ堀之内IV」(愛知県海部郡大治町)計2区画、「リベルタ昭和区長池町」(名古屋市昭和区)1区画、「リベルタ大治町砂子」(愛知県海部郡大治町)計2区画、「リベルタ西区清里町」(名古屋市西区)計12区画、あま市下萱津池端(愛知県あま市七宝町)など合計39物件を販売した。

これらの結果、開発セグメントは、売上高3,535百万円(前期比3.0%減)、セグメント利益377百万円(同27.8%増)となった。売上高の減少は、一部の物件が2027年4月期の引渡しとなったためである。セグメント利益の大幅増加は、売上総利益率が比較的高い物件の引渡しや売上原価・販管費の抑制が図れたことなどによる。利益率は10.7%(同2.6ポイント上昇)であった。他のセグメントに比べて利益率が低いのは、土地の取得や建築費などの原価の負担が大きいためである。

(2) ストックセグメント
マネジメント事業では、開発セグメントにおける「パルティール」マンションシリーズの積極的な販売の下、プロパティマネジメント及びビルメンテナンスなどを推進し、管理戸数の増加につなげた。レンタル事業では、貸会議室「タイムオフィス名古屋」(名古屋市中村区)において、コロナ禍からの回復基調の継続によって利用時間の増加や稼働率の上昇が見られており、2026年4月期における坪当たり月平均売上高は前期比4,753円増加の41,770円となった。レンタルオフィス「オフィスプラス名古屋」(名古屋市中村区)、「オフィスプラス栄」(名古屋市中区)においても、ワークプレイスの多様化に伴うレンタルオフィス需要の高まりを背景に、いずれも稼働率の上昇が見られており、「オフィスプラス名古屋」については、前期比10.0ポイント増加の86.1%、「オフィスプラス栄」については、前期比30.2ポイント増加の82.1%となった。また、マンスリーマンション「マンスリープラス」は新規契約を獲得することもでき、想定どおり順調にスタートした。

これらの結果、ストックセグメントは、売上高589百万円(前期比2.9%増)、セグメント利益175百万円(同2.6%増)となった。利益率は29.8%(同0.1ポイント低下)で、3セグメント中で最も高い水準を維持している。

(3) ホテルセグメント
ビジネスホテル事業では、「ジャストインプレミアム名古屋駅」(名古屋市中区)、「ジャストインプレミアム豊橋駅新幹線口」(愛知県豊橋市)、「ジャストイン松阪駅前」(三重県松阪市)の全3店舗の平均客室単価は前期比900円増の8,301円、平均客室稼働率は1.0ポイント上昇の84.7%となった。いずれの店舗においても、平均客室単価や平均客室稼働率は増加・上昇傾向となっている。

これらの結果、ホテルセグメントは、売上高1,374百万円(同12.5%増)、セグメント利益304百万円(同36.3%増)となった。売上高は、訪日中国人観光客減少の影響も軽微であり2ケタ増となった。セグメント利益の大幅増加は、売上原価・販管費の抑制が図れたことなどによる。利益率は22.1%(同3.8ポイント上昇)で、ストックセグメントに迫る高水準となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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