養子縁組の解消はどう進めるのか(写真:イメージマート)
家族の形が多様化するなか、養子縁組で家族になる人もいれば、養子縁組を解消したいと考える人もいる。しかし、養子縁組の解消は、決して簡単ではないという。実際の法律相談に回答する形で弁護士の竹下正己氏が解説する。
【相談】
京都の事件では、連れ子と義父の関係が問題になりましたが、私も再婚した妻を事故で亡くし、彼女の連れ子である16歳の娘との今後について悩んでいます。娘とは養子縁組していますが、互いに合わなくて衝突ばかり。母親の遺産は渡すから、養子縁組を破棄したいです。手続きはどうすればよいですか。
【回答】
養子には普通養子と、裁判所の許可を必要とし、その解消(離縁)の制約が大きい特別養子があります。ご質問の場合、奥さんの連れ子ですから、普通養子となります。
注意すべきは普通養子でも、縁組の解消が簡単ではないこと。離縁には離婚と同様に協議離縁、調停離縁、裁判離縁があります。
養子が15歳以上であれば、養子本人との協議で縁組を解消できます。協議できなければ、家庭裁判所に調停を申し立て、調停委員を交えて話し合います。調停が成立しないときは、裁判で強制的に離縁できます。しかし、裁判離縁は「悪意の遺棄」「3年以上の生死不明」、または「縁組を継続し難い重大な事由があるとき」に限って認められます。まず「悪意の遺棄」とは、親子関係の成立基盤である精神的・物質的な共同生活関係を破壊することです。例えば養子が酒浸りになり、扶養を必要とする老養親に生活費を渡さず、別居している場合等で認めた例も。
