*16:46JST 来週の相場で注目すべき3つのポイント:国内企業物価指数、米CPI、米PPI
■株式相場見通し
予想レンジ:上限68000円-下限63000円
今週末の米国株式市場は上昇。ダウ平均は前日比151.83ドル高の54036.93ドル、ナスダックは同342.26ポイント高の26690.62で取引を終了した。225ナイト・セッションは日中終値比円650円高の66310円。7月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想外の減少となり、早期の利上げ観測が後退、長期金利の低下を好感してハイテク株主導での上昇となった。なお、SOX指数も2.5%の上昇となったが、メモリー株は軟化している。
米SOX指数は今週末に25日線レベルを上抜けており、AI・半導体株の短期的な売られ過ぎ感は解消したとみられる。目先は、AI・半導体関連以外の物色テーマを探る動き、あるいは、直近の決算発表を受けてのセクター内やテーマ内での選別物色の動きへと移行していきそうだ。
ちなみに、今週の決算を受けてポジティブインパクトが強まった主力株には、ルネサスエレクトロニクス<6723>、カシオ計算機<6952>、住友ベークライト<4203>、ヤマハ発動機<7272>、イビデン<4062>、メルカリ<4385>、花王<4452>、オムロン<6645>、バンダイナムコホールディングス<7832>、キッコーマン<2801>、明治ホールディングス<2269>、フジクラ<5803>、三菱マテリアル<5711>、ロート製薬<4527>、日本触媒<4114>、ADEKA<4401>などが挙げられる。一方、AI・半導体関連銘柄では、決算自体にネガティブサプライズは乏しかったものの、出尽くし感が先行して大きく下落したものも多く散見される。こうした銘柄に関しては、見直しの動きに伴う株価の反発余地はありそうだ。
今週までで主力企業の決算発表は大方一巡、来週は損保各社のほか、住友金属鉱山<5713>、アシックス<7936>、荏原<6361>などが発表予定だが、むしろ今週までの決算発表を吟味しての選別物色の動きが優勢となりそうだ。ただ、海外ではアプライドマテリアルズが13日に決算発表を予定しており、短期的に半導体製造装置各社の株価変動要因となる公算が大きい。なお、海外でも、国内企業に影響を与えるものとしては他に、鴻海精密、テンセントが挙げられる程度。
来週はお盆休みシーズンとなり、機関投資家の売買ボリュームは低下する可能性がある。AI・半導体関連株一極集中の動きも沈静化しつつあり、日々のボラティリティも落ち着いたものとなっていこう。また、お盆休みシーズンには個人投資家の影響度が強まることで、低位株や材料株などには突飛高、乱高下の動きが目立ってくる可能性もあろう。
注目イベントとしては、消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)など、米国のインフレ指標発表が挙げられる。直近の報道では、ウォーシュ米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、今後数週間のうちに公表されるインフレ指標が強い内容となり、市場で利上げ観測が強まれば、政策金利を引き上げる用意があるなどと伝わっており、指標の上振れは米国株安につながっていく公算が大きいだろう。ただし、今週末の雇用統計では雇用者数が予想外の減少となっており、いくらインフレを重視とはいえ、早期利上げへの警戒感は後退の方向といえよう。
一方、日米協調介入の効果か、介入後のドル円の戻りは限定的にとどまっている。マーケットインパクトという意味では、市場参加者が減少するお盆休み期間での再度の介入なども思惑視されるため、当面は円の上値を探っていく動きとなろう。国内株式市場にとっては上値を抑制する要因となる。また、今回の協調介入実施を受けて、9月の日銀金融政策決定会合における追加利上げの実施可能性は高まっているとも判断される。
■為替市場見通し
ドル・円は底堅い展開か。7月末からの日米協調介入により急落した反動から、ドルは買戻しが入りやすい。ただ、追加的な介入への警戒感で、戻りのペースは緩慢になりそうだ。7月末に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀金融政策決定会合のタイミングで、ドル・円は急落。8月に入っても大きく下げ、円買い主導により4営業日で164円近くから155円前半まで下値を切り下げた。日米両政府はその後、7月末に円買いの為替介入を実施したと正式に発表した。政府が介入について具体的に言及するのは異例だが、両国が過度な円安を阻止するスタンスを強調した。ただ、ドルは急落の反動により買戻しが入りやすく、158円台に回復している。一方、米国とイランの和平に向けた協議の進展が期待され、原油相場の値下がりによりドルは売られやすい。半面、トランプ米大統領の不確実な政治姿勢への懸念は根強く、「有事の買い」がドルを支えそうだ。また、引き続き米国のインフレが注視される。12日発表予定の米7月消費者物価指数(CPI)は伸び率がやや低下の見通し。ただ、直近のコアPCE価格指数も鈍化のペースは鈍く、インフレ高止まりが意識されれば米金利の低下は抑制され、ドルは売りづらい。
■来週の注目スケジュール
8月10日(月):日銀金融政策決定会合における主な意見(7月30、31日分)、国際収支(経常収支)(6月)、銀行貸出動向(含信金前年比)(7月)、貸出動向 銀行計(7月)、景気ウォッチャー調査 現状判断(7月)、景気ウォッチャー調査 先行き判断(7月)、中・資金調達総額(7月、15日までに)、中・マネーサプライ(7月、15日までに)、中・元建て新規貸出残高(7月、15日までに)など
8月11日(火・祝):株式市場は祝日のため休場(山の日)、米・中古住宅販売件数(7月)、豪・オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利発表、ブ・ブラジル中央銀行金融政策委員会(COPOM)議事録公表など
8月12日(水):マネーストック(7月)、工作機械受注(7月)、米・消費者物価コア指数(7月)、米・財政収支(7月)、独・CPI確報値(7月)、露・GDP(7-9月)など
8月13日(木):国内企業物価指数(7月)、米・新規失業保険申請件数(先週)、米・生産者物価コア指数(7月)、欧・ユーロ圏鉱工業生産(6月)、英・GDP速報値(7-9月)、英・鉱工業生産(6月)など
8月14日(金):対外・対内証券投資(先週)、米・小売売上高(7月)、米・企業在庫(6月)、米・ミシガン大学消費者マインド指数(8月)、中・経常収支速報(4-6月)、欧・ユーロ圏GDP(7-9月)など
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