*12:42JST ノムラシステム Research Memo(2):移行需要がピークに達する2027年までを大きな成長期と位置付け
■当面の事業展開
主力製品「SAP ERP 6.0」が2027年にメンテナンス終了を迎える、いわゆる「SAP 2027年問題」を控え、ノムラシステムコーポレーション<3940>は後継製品「SAP S/4HANA」への移行需要がピークに達する2027年までを大きな成長期として位置付けている。「SAP S/4HANA」を土台に、SAP ERPとビッグデータ分析、AI、IoT、クラウドといった先進技術を組み合わせることで、競合他社に対する圧倒的な優位性の確立を目指す。その実現に向け、高度な専門性を有する人材の育成及び採用が課題となる。
1. DX・AIサービスの推進
DX・AIサービスの推進を強化しており、関連する引き合いが活性化している。今後は、DX・AIを活用したサービスの拡充とストックビジネスの受注拡大を目指す。人材面では、引き続き、3%前後となっている離職率の抑制に努めるとともに、コンサルタントの育成を図り、さらなる成長を目指す。
2. PMOサービスへの注力
戦略的ERP導入のノウハウと豊富なプロジェクト経験を基に、プロジェクト成功率を最大化するPMOサービスを提供している。同社はプライム案件とともに、PMOサービスの受注増を重点課題として取り組んでいる。
3. 製品戦略
自社ソリューションの開発に注力し、独自のテンプレートを開発することで、プライム案件の受注拡大を目指す。特に、2023年6月にプロトタイプが完成した著作権テンプレートは、NHKエンタープライズのプロジェクトでの実績を契機に引き合いが活発化しており、新たな収益の柱として期待される。
4. 成長ドライバー
同社では、今後の成長ドライバーとして1) 共同開発テンプレートを活用してのプライム拡大、2) プロジェクトマネージャー(PM)、プロジェクトリーダー(PL)の増加による供給能力の向上、3) サブコン/パートナーを活用、の3点を挙げている。現在は、これらの投資時期であり、2026年12月期はいわばそのための我慢の時期と言える。その後は「プライム比率、単価、生産性、横展開」の掛け算で、同期予想で14.0%の営業利益率を中期的に20~22%へ引き上げる方針だ。
■株主還元
2026年12月期配当は3.55円を継続、自己株式取得を4期連続で実施
無借金経営に加え、事業規模に照らしてキャッシュリッチな企業と評価できる。2026年12月期中間期末時点の自己資本比率は90.9%と極めて高い。同社は安定配当を継続する方針を掲げており、2025年12月期の年間1株当たり配当金は前期比0.30円増配の3.55円とした。2026年12月期も年間3.55円を継続する。配当方針としては、内部留保の充実を図る一方で、配当性向40%以上の安定配当を継続的に行うとしており、2025年12月期の配当性向は40.2%となった。
一方、自己株式の取得にも積極的である。2026年12月期においても2~3月に実施しており、これで4期連続での実施となる。さらに2026年8月には、上限を100万株、150百万円とする自己株式の取得を決議し、10月31日までを取得期間としている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
<HN>