*12:08JST ロジザード Research Memo(8):WMS事業は引き続き好調に推移、新規事業の立ち上げで先行投資局面へ(2)
■今後の見通し
3. ストラソルアーキテクトの取得
ロジザード<4391>は2026年8月に物流・サプライチェーン領域のコンサルティング会社である(株)ストラソルアーキテクトを子会社化した。近年はBtoB案件の大型化に伴い、システム導入前の構想策定や業務改革支援など、要件定義以前の上流工程に対する顧客ニーズが高まっている。しかし従来の同社はコンサルティング機能を十分に保有しておらず、案件によっては外部パートナーへの委託や受注機会の逸失が発生していた。
ストラソルアーキテクトは、高度な業務設計能力やプロジェクトマネジメント力に加え、サプライチェーン領域における深い知見、生産・物流分野での実務経験、さらにはITグランドデザイン策定や業務プロセス再設計(BPR)に関するノウハウを有している。同社はストラソルアーキテクトをグループ内の「上流コンサルティング機能の中核」と位置付けており、顧客の物流課題や事業戦略に深く踏み込む「戦略的フロントエンド」としての役割を期待している。
今回のM&Aにより、顧客の物流戦略や経営課題の整理といった上流工程から、システム開発、導入、運用までを一貫して支援できる体制が整うことになる。従来のような機能適合(フィット&ギャップ)を中心とした提案にとどまらず、顧客の将来像を見据えた「あるべき姿(To-Be)」を提案することで、大規模・複雑化する物流DX案件の受注確度向上とプロジェクトROIの最大化を目指す。特にBtoB案件では、上流工程の受注が大規模な初期開発案件へ発展するケースが多いことから、本件は単なる事業規模拡大ではなく、同社がこれまで持ち得なかった機能を獲得し、大型案件獲得能力を高める戦略的投資と位置付けられる。
同社はこれまで「物流実務」を支援するWMSベンダーとして成長してきたが、今回のM&Aを通じて事業領域を「物流戦略」へと拡張し、物流現場の効率化にとどまらず、サプライチェーン全体の課題解決を支援する企業への進化を目指している。将来的には“物流の未来を支えるインフラ企業”として、顧客企業の物流戦略から実行までを包括的に支援する体制を構築し、中長期的な企業価値向上につなげる考えだ。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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