*11:07JST サイバリンクス Research Memo(7):2026年12月期は3.4%の営業増益予想、下期は控えめ予想で上振れも
■サイバーリンクス<3683>の今後の見通し
1. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の連結業績は、売上高19,238百万円(前期比6.1%増)、定常収入9,624百万円(同10.2%増)、営業利益1,909百万円(同3.4%増)、経常利益1,900百万円(同2.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1,308百万円(同0.3%増)を見込んでおり、期初予想と変わっていない。M&Aや開発投資に伴う償却負担が継続するものの、増収効果によってこれらを吸収し、3期連続の営業増益を見込む。経常利益は売上高とともに3期連続での過去最高更新を目指す。
ただし、上記のように上期の決算が好調であった一方で通期予想が据え置かれているため、下期の経常利益は前年同期比47.3%減となる計算である。確かに官公庁クラウド事業は下期に減収が予想されるが、それでも現在の予想はかなり控えめと思われ、よほど大きな案件遅れやソフトの不具合等が発生しない限り、現在の予想が上方修正される可能性は高いと弊社では見ている。
2. セグメント別見通し
(1) 流通クラウド事業
セグメント売上高は5,982百万円(前期比12.8%増)、定常収入は4,517百万円(同6.9%増)を予想している。セグメント利益は801百万円(同2.9%増)を予想しているが、利益率は13.4%(前期は14.7%)と低下する見込みである。これは、ソフトウェア償却負担が「@rms」のバージョンアップ開発完了に伴い先行して発生しているほか、体制強化のための人員増・賃上げなどの待遇改善による費用の増加によるものである。ベースの事業は順調に拡大している。
主な施策としては、「@rmsV6」「AI自動発注」「せんどねっとV2」「クラウドEDI-Platform」等の導入を推進することで定常収入の増加を図る。特に「@rmsV6」では、AI機能の搭載に向けた開発を推進し、新規稼働に向けた導入に注力する。専門店向け販売管理システム「RetailPro」では、海外店舗で導入済みの既存顧客において、国内店舗での導入作業が進行している。これらのサービス開発に伴いソフトウェア償却費は増加の見通しであるが、増収で吸収し増益を計画している。
(2) 官公庁クラウド事業
セグメント売上高は8,673百万円(前期比2.3%増)、定常収入は4,242百万円(同14.0%増)、セグメント利益は1,351百万円(同12.3%増)を予想している。「自治体基幹業務システムの統一・標準化」関連案件の移行が完了し定常収入は増加する見込みである。「みんなの窓口」「ActiveCity」へのAI機能実装に向けた開発を推進する。シナジーの取得に伴うソフトウェア償却(0.7億円/年)が前期で終了したものの、のれん償却費については年間約1.6億円が2027年12月期まで継続する見込みである。
(3) トラスト事業
セグメント売上高は359百万円(前期比142.6%増)、定常収入は117百万円(同50.1%増)、セグメント利益は5百万円(前期は61百万円の損失)を予想している。国家資格の審査システムの受託開発案件を進める。日本薬剤師会向け「薬剤師資格証申請サービス・審査システム」がサービスを開始した(2026年7月)。「VC」※流通に向けたプラットフォームの構築を進める。具体的には、eKYC(顔認証)サービスの営業やウォレット構築に向けた取り組みを推進する。
※ Verifiable Credentialsの略。デジタル署名による真正性・改ざん防止等の機能を実現できる機械可読かつ汎用的なデータ形式(デジタル証明書)及びデータ流通の形態。
(4) モバイルネットワーク事業
セグメント売上高は4,224百万円(前期比0.3%増)、定常収入は748百万円(同5.8%増)、セグメント利益は312百万円(同17.3%減)を予想している。インセンティブ体系変更等の影響が予想されるが、生産性向上を進め、計画達成を目指す。施策としては、出張販売、新規エリアの開拓等、営業活動に注力する。また店舗運営の生産性向上に向けた取り組みを推進し、本部業務集約拠点での対応業務の領域を拡大し、さらなる店舗運営の効率化を推進する。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)
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