投資

少額の元手で始められる「単元未満株取引」の銘柄選び 「高配当」「1株でも優待」に注目

1株2000円弱で「5000円相当の優待割引券」

 銀行の普通預金の金利が0.001%の現在、単元未満でも3%、5%の配当利回りが当たり前ならば、その有利さがよくわかるだろう。

「例えば、三菱UFJフィナンシャル・グループの配当利回りは現在4%以上、通信会社のソフトバンクは現在5%以上です。単元未満株投資の人気ランキングを見ても、KDDIが配当利回り3%以上、JT(日本たばこ産業)が6%以上と、高配当銘柄が人気になっています」(山口さん・以下同)

 さらに、1株からでも株主優待がもらえる銘柄も。

「上新電機は1株2000円弱にもかかわらず、5000円相当の優待割引券(2000円以上の買い物で1枚200円が使用可)がもらえます。ニップンは自社グループの健康食品の優待販売をしていますし、パソナグループは淡路島の自社レストランの割引券などを提供している。京セラも自社グループの製品・サービスを特別価格で販売しています」

 5月12日には、NTT(日本電信電話)が株式分割を発表した。6月30日までに1株を25分割するという。

「つまり、現在1単元(100株)40万円の株が25分の1になるので、1万円台でNTTの株主になれるということです。配当利回りは3.1%、さらに株主優待として、2年以上3年未満の保有で1500円分のdポイントがもらえるので、配当と優待を合わせた利回りは12.4%。5年以上6年未満の保有なら、一度ですが21.7%にもなります」

 ただし、単元未満株取引は「スプレッド」という手数料がかかるのを見落とさないようにしたい。

「例えば、株価が100円でも、実際に買うときはスプレッドが上乗せされて“100円20銭”、売るときは“マイナス20銭”などとなる。また、買付手数料が無料でも、売るときは手数料がかかる場合も。1株で安く買えるからこそ、株価に対して手数料が割高にならないよう、配当金とのバランスも考え、単元未満でもできるだけ5株、10株……と、まとめて買った方がコスパはいい」(松岡さん)

 この機会に、気軽に株主になってみるのもいいかもしれない。

※女性セブン2023年6月22日号

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