吉田みく「誰にだって言い分があります」

【ランチ代節約の波紋】夫のために毎日弁当を作る主婦に突き刺さる友人の言葉「彼の部下が見たらどう思う?」

「節約では物価高をカバーできない」

「私は節約は良いことだと思って今まで生活してきましたが、近年の物価高は節約するだけではカバーできないことに気づきました。私が専業主婦ではなく働いていたら……、夫は会社で弁当を食べることなく済んだのかもしれません。子どもが7歳を過ぎたこともあり、私も家計の足しになるよう働きたい、との気持ちが芽生えました」

 今回の件がきっかけで就活を始めたユキさん。希望である事務職は倍率が高く、なかなか内定がもらえないという。「やりたい仕事を貫くべきか、採用してくれる会社を探すべきか悩んでいます」と話していた。

 あらゆる物価が急上昇しつつある現在、昼食代は多くの会社員の悩みの種ではないだろうか。ユキさんの友人が指摘するように、ランチを一緒にすることで仕事の話が進むケースもあるため、人によっては大切な機会として捉えている場合もある。しかし、会社によっては給料が上がらず、日々の昼食代を節約せざるを得ない人もいる。

 主婦が毎朝弁当を作るのはとても大変なことだ。もしその価値観が自分とは異なっているものだったとしても、否定したりバカにしたように聞こえる言い方をするのはいかがなものかと思う。人それぞれ生活の背景が違うことを理解するのが大切ではないか。

【プロフィール】
吉田みく(よしだ・みく)/埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。趣味はドライブをしながら道の駅を巡ること。

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