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プロ投資家が実践する“企業分析”手法 「メモは手書きで」「ネガティブシナリオも意識」

投資したい企業の分析を行う際には、事実をもとに未来を予測していくことが重要だという(写真:イメージマート)

投資したい企業の分析を行う際には、事実をもとに未来を予測していくことが重要だという(写真:イメージマート)

 日本の上場企業の会社は3900社以上。このなかからどのように投資する企業を決めていけばよいのか。新刊『1社15分で本質をつかむ プロの企業分析』が話題の、つばめ投資顧問代表で投資系YouTuberの栫井駿介氏が、自らも実践してきた企業分析の方法を解説する。

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 企業分析を始めるにあたっては、とくに初心者は、必ずメモを取ることをおすすめします。頭の中だけで考えていたのでは、やがて自分の興味の赴くままに思考が進んでしまい、せっかく客観的な分析を行っているのにその価値が半減してしまいます。

 また、メモを残すことにより、記憶に留めやすくなり、もし忘れてしまっても後から見返すことができます。できれば、企業分析専用のノートを用意してください。バラバラに残していると、後からどこへ行ったか分からなくなってしまいます。

 私は当初、学校で使うような普通のノートにメモを取っていましたが、企業分析の数を重ねているとあっという間にページがなくなってしまいました。これでは駄目だと、無印良品で単行本サイズの分厚いノートを買いました。しかしそれもページが1ヶ月程度でなくなってしまうばかりか、ペンのインクもすぐに切れてしまい、途方に暮れていました。書いたノートの保管する場所にも困るようになり、新たな方法を探していました。

手書きでメモを取ることの効果

 そこで活躍したのが、デジタル技術の進歩です。少し前まではタブレット等への手書きは精度が悪く実用に耐えないと感じていましたが、各端末の専用のペンが出てくるようになったので試してみると、ノートとペンほどとは言えないもの、だいぶスムーズに書けるようになりました。

 デジタルのメモのよいところは、いくら書いても紙もインクも切れないということです。無限に書き続けることができます。企業の名前をタイトルにしっかり入れておけば、後から検索することも容易です。私はもはや、手書きができるタブレットとペンを手放せなくなりました(ちなみに、ソフトはMicrosoftのOneNoteを使っています。色々試してみましたが、書き心地や記憶容量、端末間での使い勝手などは今のところ一番です)。

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