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楽天・三木谷浩史社長の「一発大逆転シナリオ」が始まった 通信ビジネス界最大の「商談会」に密着

激動の3日間だった

激動の3日間だった

 2022年12月期の連結決算は最終損益が3728億8400万円の赤字。最終赤字は4期連続で、金額は年々膨らんでいる。

〈楽天グループが苦境〉(日本経済新聞2月19日付)

 日本のメディアは楽天の経営危機をこう書き立てる。三木谷自身も「まあ、危機といえば危機」と認め、外部からの出資受け入れなど財務強化の手を打っている。だが、三木谷の打った通信への巨額投資というギャンブルは“吉”と出つつある。

 楽天シンフォニーは3月1日、サウジアラビアの通信大手ザインKSAと携帯ネットワーク仮想化技術での提携を発表。今回、三木谷はバルセロナでの3日間で北米、欧州、中東、アジアの通信大手14社と商談した。

 三木谷以外が対応した案件を加えれば100社以上に上る。やがてこの中からも新たな成果が生まれてくるはずだ。

 楽天の逆襲が始まろうとしている。

【プロフィール】
大西康之(おおにし・やすゆき)/1965年生まれ、愛知県出身。日本経済新聞編集委員、日経ビジネス編集委員などを経て2016年に独立。ジャーナリスト。『東芝 原子力敗戦』(文藝春秋)『起業の天才!江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』(東洋経済新報)など著書多数。

※週刊ポスト2023年3月24日号

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