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国民年金のみの加入だと老後資金はいくら不足する? 繰り下げ受給を活用しても「2000万円どころじゃない」現実

年金以外に貯蓄しておくべき金額は?

 65歳から95歳まで、上記の年金だけでは赤字になるケースで、いくらの貯蓄があれば補填できるのか。

【夫婦】
国民年金のみの夫婦世帯:5487万2640円
一方が厚生年金に加入する片働き世帯:2152万6920円

【単身】
国民年金のみの単身世帯:3362万7240円
厚生年金に加入する単身世帯:28万1520円

 厚生年金に加入している共働き世帯は、年金収入で黒字になっているため、基本的に貯蓄を切り崩さなくても生活していくことができると想定し、記載をしていない。また、厚生年金に加入している単身世帯も、生活費の大半を年金収入でまかなえるため、多くの貯蓄は必要としないだろう。

 しかし、一方が厚生年金に加入している片働き世帯と、国民年金のみの夫婦世帯、国民年金のみの単身世帯は、「2000万円」よりもさらに多くの貯蓄がなければ生活が成り立たないことがわかる。現実的には65歳時点でこれだけの貯蓄を用意しておけない人もいるだろうから、貯蓄以外の方法で老後に備えることも視野に入れるべきだ。

年金受給額をアップさせる「繰り下げ受給」の場合は

 上記例の年金の平均受給額は、65歳から年金を受給した場合の金額となるが、受け取り開始時期を65歳以降に繰り下げることで受給金額を増やすことができる。これを「繰り下げ受給」といい、1ヶ月遅らせるごとに年金受給額を0.7%増額できる。

 年金受給開始時期を70歳まで繰り下げた場合、95歳まで生活するのに必要な貯蓄額は、以下の金額となる。

【夫婦】
国民年金のみの夫婦世帯:3279万円
一方が厚生年金に加入する片働き世帯:(※666万9000円の黒字)

【単身】
国民年金のみの単身世帯:2155万4440円

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