投資

FXは取引する通貨ペアの動きだけを見ていては勝てない 同時に“株価チャート”や“相場循環”を分析する重要性

FXトレーダーは各種チャートをどのように活用するべきか(写真:Getty Images)

FXトレーダーは各種チャートをどのように活用するべきか(写真:Getty Images)

 FXでトレードをする際、ひとつの通貨ペアの動きだけを追いかけている投資家もいるのではないだろうか。だが、FXのプロトレーダーは、同時にさまざまなチャートや相場循環なども分析したうえでトレードしているという。新刊『日利1%FX 鉄壁の不動心トレード』が話題のトレーダー・YouTuberのNOBU塾氏が、FXトレードをする際に、チェックしておくべきポイントについて、解説する。

株価と為替の連動を確認する

 僕は常に他の通貨ペアや株価、金価格、ビットコイン価格などさまざまな指数のチャートを確認したうえでトレードをしています。

 たとえばドル円を取引するときは、連動しやすい他のクロス円、ポンド円やユーロ円などを確認するのは必須で、他のクロス円が円高に進んでいるようであれば、ロングでのエントリーは控えるようにしています。

 理論的にはクロス円は同じような動きをしますし、株価と債券は逆の動きをする傾向があります。ただし、こうした教科書的な相関は昔であればかなり利いていて、トレードにも活用できましたが、近年は必ずしもそうなるわけではありません。日経平均株価が上がっているのに円高になることもありますし、逆相関するはずの債券価格と株価が同じ動きをすることもあります。資産価格は理論通りに動かない局面が増えていて、相関や逆相関の関係が一概にはいえなくなってきています。

 だからといって、これらの関連性をまったく考えなくてよいかというと、そんなことはありません。局面によって連動の仕方が異なるだけで、今でもピタリと連動することもあるからです。

 重要なのは、トレードしているそのときに連動しているか連動していないかを把握しておくことです。連動しているときや逆相関しているときにはその流れを利用したトレードをして、独立した動きをしているときは参考にしない、と局面ごとに判断していきます。

 こうしたときに便利なのが、指数同士を比較できるツールです。僕が愛用しているTradingViewでは、チャートの左上にある丸十字マークをクリックすると、簡単に複数のチャートを重ねて比較チャートをつくることができます(図表15参照)。

TradingViewでは、複数チャートを重ねた比較チャートをつくることができる

TradingViewでは、複数チャートを重ねた比較チャートをつくることができる

 たとえばドル円の取引をするときは、他のクロス円やS&P500、NASDAQ、日経平均株価などと重ねてみてください。連動性が強いときにはそれに従ったトレードをし、逆相関するときもその値動きを意識するようにしましょう。

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