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ビジネス

ビッグモーター、金融庁立ち入り検査で混沌とする再建計画 火中の栗を拾う支援企業は簡単には見つからない

 全国に店舗を展開するビッグモーターを同業他社が買収することで、スケールメリットが得られる可能性も指摘されているが、森岡氏は「どうなんでしょう……」と首を傾げる。

「果たして、ビッグモーターを買うメリットがあるか、というところは疑問です。もちろん、ビッグモーター自身が関西で中古車を取り扱っていたハナテンを買収して大きくなった経緯はあり、スケールメリットが活かせる業界ではあると思います。ただ、現状が“お買い得”なのかははっきりしません。銀行でさえ今までは超優良取引先だったのでビッグモーターの内実を詳細にはモニタリングできていないでしょう。とりわけ、今なおビッグモーターの全株式を保有する兼重宏行・前社長ら創業家の資産管理会社の内情はどこもよくわかっていないと考えられます。

 また、ビッグモーターは国交省の立ち入り検査も受けている。この先、民間の車検場としての指定や整備工場の認定が受けられなくなる可能性もあって、そうした様々な業務の取り扱いができない状態になると、企業価値は落ち、買収などに必要な金額も変わってくる。不確定要素が多いので、やはり支援企業はそう簡単には見つからないのではないか」

 ビッグモーターの先行きは、当分不透明な状況が続くことになりそうだ。(了)


>次ページは、【写真】近隣住民から「要塞」と呼ばれた兼重元社長の豪邸。地元では「ベルリンの壁」と呼ばれる熱海の別荘や、軽井沢の別荘なども

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