吉田みく「誰にだって言い分があります」

誰にだって言い分があるとはいえ「こんなにセコい小市民には会ったことがない!」 筋が通っているのは男か女か

吉田:ひどいですよね。「気持ちは嬉しいけど、バタバタしているから」など、他の言い方があるんじゃないかと思うんです。

中川:オレは自分がそんなひどい奴と知り合うことがないのですが、吉田さんはどうやって出会うんですか?

吉田:割と面白い発言をしてくれる人は、自分の意見を強く持つ傾向にある人か、逆に普段はおとなしくて喋らない人かのどちらかなんです。後者の人には2人だけの時に「みんなで話した、こないだのアレ、面白かったね」と話題を振ると、「いや、実は私はいいとは思わなかった」などと、思わぬ発言をしてくることがあります。

中川:ご自身はどちらのタイプですか?

吉田:私は、好き嫌いをはっきり言ってくれる人が付き合いやすいし、私もそうするように心がけています。たとえば一緒に牛丼屋に行くとして、何も言われないで私が松屋に連れて行ったら「本当は吉野家が良かった」などと食べている途中に言われたり、心で思われたりしたら嫌ですね。

 逆に、あまりにも話がコロコロ変わったり、女性同士でありがちな「今度行こうね」「そうだね」という“果たされない約束”をする人間関係も苦手ですね。

中川:オレは何かに誘った時に「行けたら行く」という返事が一番嫌いです。本心では行きたくないのに、ちょっと期待を持たせて余韻を残すところを出してるのが、とにかくオレは嫌い。こっちは予約人数を確定させなくちゃいけないんだ、行くか行かないかで答えろオラ、と思います。

 でも吉田さんの本にはそういうセコい小市民が出まくっていて、読んでいてイライラしたほどです(笑)。なんでこの著者はそんなバカばっかりに話を聞いているんだ、と。私は友達にならずに排除している人たちの世界が、そんなふうにあることを初めて知ったんです。

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