そんな調子で様々なクリスマス限定コスメを買い漁ってしまい、気付けば新たに5万円もの出費となってしまった。自宅には未使用のコスメがずらりと並んでいるそうだ。
「女性がクリスマス限定コスメにワクワクする気持ちがすごくわかりました。セット内容、ポーチなどのおまけが魅力的すぎますね。でも冷静になったら、このコスメたちを使う日は来るのか……、また新しいものを買い足してしまうんではないのかと不安な自分もいます」
「男性コスメ」の沼にすっかりハマってしまったマサオさん。月収の半分近くをコスメ購入に充ててしまったことがきっかけで、節約生活を送っているとのこと。食費を安く済ませようと値引きシールの貼られた惣菜ばかりを食べていたらニキビができてしまったそうだ。「美容には食事バランスも大切ですね」と笑いながら話していた。
“クリスマス限定コスメ”に限らず、様々なシーンでお得感のあるセット売り商品を多く見かける。つい欲しくなる気持ちはわかるが、使うことなくストックするようでは無駄遣いになりかねない。たとえ少額であっても塵も積もれば、だ。どんなに魅力を感じる商品だとしても、宣伝やその場の雰囲気に流されすぎず、「本当に自分に必要なものなのか」を考える冷静さが肝かもしれない。
【プロフィール】
吉田みく(よしだ・みく)/埼玉県生まれ。大学では貧困や福祉などの社会問題を学び、現在はフリーライターとして人間関係に独自の視点で切り込んでいる。マネーポストWEBにてコラム「誰にだって言い分があります」を連載中。同連載をまとめた著書『誰にだって言い分があります』(小学館新書)が発売中。