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【ニトリ、青山商事、ブロンコビリー】為替が円高局面になれば大化けが期待できる銘柄3選

円高局面ではニトリなどの輸入に頼る内需型企業の業績向上に期待がかかる(写真:時事通信フォト)

円高局面ではニトリなどの輸入に頼る内需型企業の業績向上に期待がかかる(写真:時事通信フォト)

 一時は1ドル=152円を記録したドル円の為替レートだが、11月後半から円高ドル安で推移しており、いまも140円台での値動きが続いている。このまま円高局面になった場合、どのような銘柄に注目が当たっていくだろうか。個人投資家、経済アナリストの古賀真人氏が直近の業績や利益構造をもとに3つの企業を解説する。

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 11月序盤まで続いた円安ドル高相場が一服している。11月前半には1ドル=152円を突破したドル円の為替レートが11月13日を境に一転して円高ドル安に振れ、12月1日時点で146円台となった。アメリカの利上げ終了観測がドル安傾向をもたらしてきていると考えられているが、その一方で、アメリカの経済指標は依然堅調であり、このまま円高ドル安傾向が続くのかは不透明と言える。

 とはいえ、投資ストーリーを考えるにあたって、直近に起こっている円高ドル安傾向がここから続く可能性も視野に入れ、円高恩恵銘柄を監視しておくことは新たな投資チャンスにつながるだろう。

 今回は、円高ドル安傾向が続いた場合にその恩恵を受ける銘柄を3つ、その理由と共に紹介していきたい。

【1】ニトリ(9843)

「お、ねだん以上」のキャッチコピーで有名なニトリは、円高恩恵といえば筆頭に挙げられる銘柄である。家具・インテリア販売チェーン最大手で、海外に自社工場を持ち、そこで作った製品を主に日本国内で販売している。2021年には家具、ホームセンターとして有名な島忠も傘下に入れた。

 ニトリはアジア、アメリカにも海外進出しているが、店舗のほとんどは日本であり、売上も約95%は日本で構成されている。また、生産は東南アジアで行われており、これは円安局面では当然不利に働く。

 業績的にも11月10日に発表された2024年3月期の上半期決算においては売上、利益ともに前年対比で減収減益となっており、苦戦が伝わる。円安局面で断行した値上げにより客単価は上昇しているものの、客数は減少傾向が続いている。そのため減収傾向に歯止めがかかっていない状況だ。

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