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【家や土地の相続トラブル実例】長男が実家を追い出される、共有名義で家が売れない…どうすればよかったのか、相続の専門家が対策を解説

4月1日から変わった「相続登記」の手続きフローチャート

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とりあえずの「共有」でさらなるトラブルに

 きょうだいが実家を等分で「共有名義」にする相続もトラブルを招く。

 都内在住70代のCさんは10年前に東北地方にある実家を相続する際、兄と姉との共有名義にしたが、後悔しているという。

「誰も住まない実家は売ったほうがいいと思うのですが、姉は“思い出のある家を売りたくない”と感情論で同意しないし、兄は面倒な話し合いを避けるスタンスです」

 共有名義だと、1人でも反対すると売却などの手続きが進められない。

「唯一、共有名義にしていいのは、相続後の売却が決まっているケース。相続した空き家を2027年末までに売却する場合、一定の要件のもと相続人1人あたり3000万円(相続人が3人以上の場合は1人2000万円)を譲渡所得から控除できます。含み益のある物件の場合、共有にすることで大きな節税効果がある。逆に言えば、そうしたケース以外で共有のメリットは考えにくい」(吉澤氏)

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