【4月から年金が実質減額、改悪メニューも目白押し】2000万円以上差がつく「60歳からの働き方」と「年金受給の選択」早見表

年金の「受け取り方」は「65歳受給」が“鉄板”

　次は年金の「受け取り方」の選択だ。70歳まで会社勤めを選んだ場合に、65歳から年金を受給しながら働く（ケース【7】）か、あるいは70歳繰り下げ受給で割り増し年金をもらう（ケース【8】）のか。

　70歳からの年金額を比較すると、前者は年間約202万円、後者は約285万円と大きく差がつく。どっちが得か、悩ましい選択だろう。

　ファイナンシャルプランナーの佐藤恭代氏が言う。

「ポイントは65歳からの5年間、年金収入なしで生活水準を維持できるか。受給しながら働くケースなら65歳以降に年金と給料合わせて年間約400万円の収入があるが、70歳繰り下げを選ぶと、空白の5年間は給料だけで生活しなければならない」

　また繰り下げには注意すべき点もある。

「例えば夫が65歳になって厚生年金をもらう時、扶養している年下の妻がいる場合、妻が65歳になるまで夫の年金に加給年金が年間41万円プラスして支払われる。夫が繰り下げ受給するとこの加給年金が受け取れなくなります」（同前）