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【注目トピックス 日本株】ナガイレーベ Research Memo(6):2024年8月期第2四半期は前年同期比13.5%の営業減益、粗利率は改善

*15:36JST ナガイレーベ Research Memo(6):2024年8月期第2四半期は前年同期比13.5%の営業減益、粗利率は改善
■業績動向

1. 2024年8月期第2四半期の連結業績概要
ナガイレーベン<7447>の2024年8月期第2四半期の連結業績は、売上高が前年同期比6.8%減の7,392百万円、営業利益が同13.5%減の1,608百万円、経常利益が同13.3%減の1,639百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同12.9%減の1,129百万円となった。

売上高は前年同期比で6.8%の減収となり計画値を下回った。主要な向け先である医療機関では、診療報酬が一定である一方で、インフレなどにより諸物価が上昇しているため依然として厳しい経営環境が続いていることから同社製品を含む消耗品などの購入先送りが見られた。加えて、前年同期の売上高が製品値上げ前の駆け込み需要で通常よりは高かったこともあり、前年同期比で減収となった。

売上総利益率は、為替レートが円高となったものの、製品価格の改定や海外生産比率のアップなどで43.2%となり、前年同期の42.9%から0.3ポイント改善した。この結果、売上総利益は同6.1%減の3,195百万円となった。売上総利益の増減要因は、減収によるもので232百万円減、利益率改善によるもので23百万円増であった。さらに利益率改善の要因分析を行うと、為替(円安)の影響で135百万円減(2023年8月期第2四半期127.7円/米ドルに対して、2024年8月期第2四半期は140.0円/米ドル)、海外生産比率の上昇(2023年8月期第2四半期52.0%に対して、2024年8月期第2四半期は54.0%)による効果で60百万円増、加工賃の上昇による影響で25百万円減、原材料費の上昇で70百万円減となった。一方で、2023年2月から製品の価格改定を進めたことにより、170百万円の増益となった。

販管費は前年同期比2.7%増の1,586百万円となったが、主に人件費で43百万円増、寄付で11百万円増、広告宣伝費の抑制で28百万円減などによる。設備投資額は、75百万円(建物関連55百万円、IT設備7百万円、物流設備4百万円、生産設備7百万円等)となり、減価償却費は130百万円となった。

(1) アイテム別、市場別売上高
コア市場の売上高は、前年同期比8.6%減の5,187百万円となった。主力のへルスケアウェアは、前期からの期ずれ案件は着実にキャッチアップしたものの、厳しい市場環境により商品選定や価格交渉に時間を要し、更新案件に月ずれが発生したことなどから結果として減収となった。アイテム別では、ヘルスケアウェアが同8.4%減の3,956百万円、ドクターウェアが同8.8%減の1,019百万円、ユーティリティウェア・他が同10.8%減の211百万円となった。

周辺市場では、主要顧客であるリネンサプライヤーが原価上昇対策として資材購入を抑制したことなどから減収となった。アイテム別では、注力している患者ウェアが同4.2%減の1,383百万円、手術ウェアが同0.6%減の713百万円となった。

海外市場は、前年同期が減収だったこともあり、同11.3%増の107百万円となった。

(2) 商品別売上高
ハイエンド商品ではエレガンスライン商品の強化に注力したものの、市場全体が低迷したことから売上高は前年同期比6.7%減の551百万円となった。高付加価値商品では新コンセプトブランド「Earth Song」の市場浸透は順調に進んだが、期ずれの影響により売上高は同3.3%減の4,384百万円となった。付加価値商品も案件の先送りが見られ、売上高は同12.9%減の2,170百万円に留まった。量販品は、営業活動をあまり積極的に行っていないこともあり同8.4%減の285百万円となった。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)

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