新NISAが始まり、配当を非課税で受け取ることができる配当株投資にも注目が集まっている。配当金を増やしていくうえで、目標の配当金額までどのように到達すればよいか。著書『新NISAで始める!年間240万円の配当金が入ってくる究極の株式投資』も話題の配当太郎氏が解説する。【全3回の第3回。第1回から読む】
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配当株投資で配当金を増やしていくためには、【1】「自己資金による追加投資」、【2】「配当金からの再投資」、【3】「企業による増配」……という3つの「エンジン」を、自分のライフスタイルに合わせて回転させることが重要です。
すでに配当株投資に取り組んでいる人でも、「少しずつ株を買い進めていたら、何となく配当金が増えていた……」と漠然と考えているように思います。配当金ダルマを成長させる過程では、3つのエンジンが三位一体となって機能するため、それぞれのパワーを可視化できないことに理由があります。
ここでは、企業の株を買うことによって、「3つのエンジンがどんな威力を発揮するのか?」をお伝えしながら、私が「理想郷」と考えている「年間240万円の配当金」を手に入れるまでのプロセスを、具体的なシミュレーションを通して紹介します。
私がなぜ、「年間240万円の配当金」を理想郷と考えているのかといえば、1カ月当たり20万円の「資本収入」が得られるからです。
サラリーマンやOLの方であれば、毎月の給料の他に20 万円の自由に遣えるお金が入るということです。退職世代の方にとっては、年金とは別に20万円の「自分年金」が入ることを意味しています。これこそ、まさに「理想郷」といえるのではないでしょうか。
3つのエンジンの威力をきちんと理解することで、「この先、どのように配当株投資を進めていけばいいのか?」という道筋が明確化します。
自分が「進むべき道」と「やるべきこと」がハッキリとわかれば、あとは自分のライフスタイルに合わせて、淡々と株を買い進めていくだけです。それを繰り返すことが、理想郷にたどり着くための唯一の方法となります。
莫大な資産を持っていない限り、すぐに理想郷に到達することはできません。新NISAの「無期限に非課税」というメリットを活かし、個人投資家の最大の武器である「時間軸」を活用しながら、増配銘柄を買い進めることによって、初めて理想郷へのゴールが可能になります。
焦らず、気負わず、無理のないペースで淡々と配当株投資に取り組んだ先に、理想郷が待っているのです。