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【新NISAとも相性抜群】個人投資家・配当太郎さんが解説する「資金を雪ダルマ式に増やす『配当株投資』のポイント」

配当金は株式投資の醍醐味のひとつ(写真:イメージマート)

配当金は株式投資の醍醐味のひとつ(写真:イメージマート)

 注目が集まる新NISA(少額投資非課税制度)について、「配当株投資と相性がよい」と語るのは、配当株投資の達人として知られ、その投資術を開陳した著書『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』も話題の個人投資家・配当太郎さんだ。新NISAでは成長投資枠で個別株投資もできるが、配当株投資にどう活かせるのか。配当太郎さんが、「配当株投資を成功に導くポイント」を解説する。

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非課税期間の無期限化で増配の恩恵を受けやすくなる

 新NISAの成長投資枠では年240万円まで、最大1200万円を投資できる。この大きな非課税枠を享受できるのはもちろん良いことだが、配当株投資の視点では、「非課税保有期間が無期限になる」ことの恩恵が大きい。

 詳細は後述するが、配当株投資の旨みは「増配」である。1株あたりの配当金(1株配)が増え、受け取る配当金が増えることだ。

 従来のNISAはロールオーバーをしなければ最長5年までしか非課税にならなかったが、非課税保有期間が長くなれば増配に恵まれる可能性も高まる。株主還元に積極的な企業は増配を続ける傾向があるため、その恩恵を受けるには保有期間が長い方がいい。

 その点で、新NISAは配当株投資と相性が良い。無期限化のメリットを生かして、配当金という「投資の果実」を増やし続けていけるのだ。しかも、それをまるまる非課税で受け取ることができる。

配当金が非課税だから再投資金額も大きくなる

 株は値上がり益(キャピタルゲイン)で稼ぐものと思っている人は多い。

 実は私も、かつてはキャピタルゲインにしか目を向けていなかった。しかし、リーマンショック時に手痛い損失を出した時に、配当金の魅力を知った。不況下でも業績を維持していた企業から配当金を受け取ったことで、インカムゲイン(資産を保有している間の利益)の重要性に気づき、配当株投資に目覚めたのだ。

 以来、私は特定口座でもNISA口座でも、増配が見込める株を買い続けている。持ち株の増配によって配当金は毎年10%から15%くらいのペースで増え、それを資金として配当株を買い増し、さらに配当金が増えていく。この雪ダルマ式に成長していくサイクルを、私は「配当金ダルマ」と呼んでいる。

 新NISAは、この「配当金ダルマ」の拡大ペースを加速させる制度だ。配当金が非課税になれば再投資できる金額も増え、ダルマがどんどん大きくなる。加えて増配の恩恵も享受しやすくなる。

 そもそも株式会社の成り立ちは、多くの人から集めた資金を有効活用し、業績を伸ばして利益を株主に還元すること。そうした意味では、配当金を重視する投資は王道だ。

 特に最近は株主還元に力を入れる日本企業が増えている。その点でも「NISA×配当株」は、投資家にとって魅力ある選択肢になるだろう。

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