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【新NISAとも相性抜群】個人投資家・配当太郎さんが解説する「資金を雪ダルマ式に増やす『配当株投資』のポイント」

いち早く投資の地盤を構築。投資の恩恵を最大化する

 重要なのは、ひたすら買い続けていくことだ。早く成長投資枠を埋めることができれば、それは配当株投資の地盤となる。地盤ができれば、あとは増配によって配当金ダルマが大きくなっていく。地盤ができた当初は年間数十万円の配当金だったとしても、10年後には100万円、20年後には200万円くらいの配当金が受け取れる可能性がある。

 これから配当株投資を始めるのであれば、できるだけ早く投資枠を埋めたほうが良いだろう。成長投資枠の1200万を毎月5万円ずつ20年かけて埋めるよりも、年間投資枠の240万円にできるだけ近づけて、最短5年で埋めて良い。投資額が多いほど、配当金が増えたり株価が上がったりする恩恵を受けやすくなるからだ。

 個別の配当金は少額であるため、売却益と比べて利益を得た実感が薄い。100万円の投資で年間3万円の配当金を受け取っても「そんなもんか……」と思いがちだ。しかし、投資資金が1200万円になると配当金は30万円になる。配当金ダルマが転がり出せば、50万円、100万円といった金額も見えてくる。その状態に早く辿りつくために、アクセルを踏み込んで投資額を増やしていきたい。

つみたて投資枠よりも成長投資枠を優先

 現状は成長投資枠で年間240万円分まで買うことができ、そこで生まれた利益は無期限に非課税になる。しかし将来的に、非課税保有期間が有限になったり、投資枠が縮小されたりする可能性もゼロではない。その意味でも、現行の制度のうちに本腰を入れて投資枠を埋めたほうが良いと考える。すでに特定口座で配当株を保有していて資金が限られている人は、いったん売却して新NISA口座で買い直すのも良いと思う。同じ株を同じ数保有するにしても、非課税であるほうが配当金ダルマの成長スピードも加速するので、メリットは大きい。

 なかには、新NISAで成長投資枠とつみたて投資枠の使い分けを考える人もいるだろう。その場合でも、将来の配当金ダルマを見越して優先すべきは成長投資枠だ。そのうえで余力がある人は、つみたて投資枠で投資信託の積立投資を検討しても良いだろう。

【プロフィール】
配当太郎(はいとう・たろう):保有の9割が増配株で、受け取る配当金は年10~15%で増え続けている。著書『年間100万円の配当金が入ってくる最高の株式投資』は8万部を突破。noteでメンバーシップ「配当太郎のミソ」も運営。X(@financial1111)のフォロワー数は約15万人。現在発売中の『週刊ポストGOLD 新NISAで儲ける決定版』では、具体的な銘柄とともに配当株投資の実践法も解説している。

※週刊ポストGOLD 新NISAで儲ける決定版より

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