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東京大学の「学校推薦型選抜」に求められるハードルの高さ 共通テスト8割、探究学習の成果、校内の評価…「推薦入試は一般選抜より簡単」の誤解

悠仁さまの「トンボを題材とした学術論文」(はじめに)

悠仁さまの「トンボを題材とした学術論文」(はじめに)

「東大王」の鈴木光さんも推薦入学組

 クイズ番組『東大王』(TBS系)で活躍していた鈴木光さんも筑波大学附属高校から東大法学部へ推薦で進学をしているが、彼女は大学在学中に司法試験の予備試験に合格をしている。司法試験を受けるためには、ロースクール修了が条件だが、予備試験に合格できればそれが免除される。その予備試験は合格率4%の非常に難しい試験だ。日本で最難関の試験だともいわれる。その予備試験に合格するのだから、鈴木光さんの学力の高さは折り紙付きで、一般選抜でも東大に合格するだけの力は十分あっただろう。

 鈴木光さんのように「一般選抜でも東大に合格できる生徒」が受験するのが、東大の推薦入試の大半になっている。

 大手予備校を取材しても「東大の推薦を受験する生徒は一般選抜対策の勉強もしっかりしている」と話す。一般選抜の対策のために東大クラスに通っている生徒たちの一部が推薦も受験しているのだ。

 全国のすべての高校から各4人(男子のみ女子のみの場合は3人まで)まで推薦入試を受験できるが、実際の合格者の出身高校一覧を見ると、開成、灘、渋谷教育学園渋谷などの私立難関校や私立難関校や県立秋田、県立福島、都立日比谷などのトップ公立高校がずらりと並ぶ。

 なぜそうなるかというと、基礎学力が必要だからだ。まず、大学入試共通テストで8割を得点することが求められる。

 中堅校などを取材していると、「探究学習や活動実績だけなら東大の推薦に受かりそうな生徒がいても共通テストで8割がクリアできないから受験を諦める」という話をしばしば聞く。

 また、ある難関校で世界レベルの論文を書き、賞もとった生徒がいたが、学力的には「深海魚(高偏差値校で成績が低迷している生徒)」だったので東大の推薦は検討もしなかったという話も聞いた。

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