小学校から高校まで、生徒たちにとっての一大イベントである修学旅行。学校生活の集大成ともいえるだけに、かけがえのない思い出となるのはもちろん、修学旅行でしか旅行に行かせられない家庭もあることから、その存在意義は大きいだろう。
一方で、なかには「行きたくない」生徒たちもいる。修学旅行に乗り気でない学生の声を聞くと、現代っ子らしいさまざまな本音が浮かび上がってきた。
私服なのに「すっぴんは辛い」
まず、行きたくない理由として多いのは「人間関係」だ。修学旅行では班ごとになって決められた場所を巡るという行動が定番だが、それを楽しめる子もいれば、楽しめない子もいる。チームになり、いろんな子と円滑な人間関係を築きながら目的を達成するという学びの場でもあるが、関西の公立高校に通うTさん(男子)は「行きたくない」と本音を漏らす。
「せっかく旅行に行くなら友達と一緒に色々と楽しみたいのに、付け焼き刃の人間関係で無理やり一緒に回るとか、気を遣うだけで終わりそう。苦痛でしかないです」(Tさん)
また、女子からは、「メイク」を理由に「行きたくない」という声もあった。修学旅行ではメイク用品の持参を禁止、髪を整えるドライヤーやヘアアイロンも持ち込み禁止にしている学校も珍しくない。都内の私立高校生・Sさん(女子)は、「意味がわからない」と不満を口にする。
「修学旅行先では私服を着るタイミングもあるんです。それなのにメイクができないのは意味がわかりません。派手な私服が駄目というのはまだわかるとしても、なぜメイクやアクセサリーまで一律駄目なのでしょうか。修学旅行といったって、行き先は私たちの場合はUSJですよ。別にそこで何を学ぶわけでもないのに……。私服ですっぴんは辛いです」(Sさん)