デジタル庁の「デジタル認証アプリ」を使って本人確認
今回の実証実験は、ハロー!プロジェクト(以下ハロプロ)のファンクラブ会員向けに販売されたチケットにおいて行われ、そのチケット販売枠は通常のファンクラブ販売枠とは別に設けられていた。すでに長年のファンクラブ会員である記者Aが申し込んだのは、2日間各2公演行われる『ひなフェス』の29日の夜公演。29日の昼公演については、“紙チケット”が発行される通常のファンクラブ枠で申し込んだ。
また、マイナンバーカードを利用した電子チケットでのチケット購入者には、ハロプロのデジタルトレーディングカードサービス『Hello! Projectデジタルコレクション』の限定カードが7枚配布されるという特典もあった。
ハロプロのファンクラブでは、公式サイトにログインしてチケットを申し込むことが可能で、1回に申し込める枚数は公演ごとによって異なり、1枚しか申し込めないものもあれば、複数枚申し込めるものもある。しかし、今回のマイナンバーカードを利用したチケットの場合、申し込める枚数は1公演あたり1人1枚のみだった。
今回のチケット申し込みでは、電子チケット発行サービス「MOALA」への事前登録が必要となる。MOALAのアカウントを作成したうえで、MOALAサイト上で顔写真を登録。さらに、デジタル庁が提供しているスマホのデジタル認証アプリを使って、マイナンバーカードによる本人確認を行う。チケット申し込みから入場までの手順の中で、実際にマイナンバーカードを使用したのは、ここだけだった。
MOALAでの本人確認を済ませた後、ハロプロのファンクラブサイトでチケットの申込みを行う。行きたい公演のチケットに申し込んだ後、MOALAで登録したメールアドレスをファンクラブサイトのアンケートフォームで送信し、チケット申込みは完了となる。その後、チケットの当落が発表され、記者Aは無事当選。コンビニ支払いでチケット料金を入金した。
通常の“紙チケット”の公演であれば、公演日の1週間から10日前くらいに簡易書留で自宅まで郵送されるが、今回のマイナンバーカードを利用した電子チケットの場合、公演日の10日前に電子チケット発行のお知らせメールが到着。そのメールには、電子チケットの発行方法と入場時の注意事項が書かれてあり、この時点でMOALAのサイトにスマホでログインすると、当日の座席番号を確認することもできた。