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【「墓じまい」で揉めないための段取り】8つのステップで進める“最短手順”とそれぞれの費用 改葬先が不要なケースも

 作業を担う石材店の選定は、寺や霊園の指定に従うのが無難だ。特に指定がなく、自分たちで選ぶ場合は「相見積もりを取ると良い」と前出の大橋氏が言う。

「墓地近くの地元石材店3軒ほどから相見積もりを取り、中間の料金を提示した業者に依頼することを勧めます。見積もりが安い、または高い業者は避けること。墓石の撤去費用の目安は1平方メートル当たり10万円ほど(墓地による)。遺骨を取り出す作業は1柱につき3万円が目安となります」

 墓石を撤去したら取り出した遺骨を改葬先に運搬して納骨する。

「自分で運搬すれば無料ですが、ゆうパックを利用して手軽に納骨先に送ることもできます。専門業者に頼むよりはるかに安く送れます」(前出・飯塚氏)

 閉眼供養を行なった場合は、改葬先で僧侶が墓に魂を入れる「開眼供養」をして新しい墓に納骨すれば改葬作業は終了となるが、省略できる工程もあるという。

「樹木葬や合葬墓の場合は新たに墓を建てるわけではないため開眼供養が不要です。また、散骨の場合は『改葬』に当たらないため改葬許可証の取得が不要な自治体もあります。ただし、樹木葬も散骨も勝手に決めるとトラブルになります。ここでも親族との話し合いが欠かせません」(同前)

 みなが納得できる形で、墓じまいを終わらせたい。

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 関連記事《【間違えるとトラブル多発で大損】「実家じまい」「墓じまい」で守るべき“優先順位”とは…揉めずにスムーズに終わらせるための“正しい手順”を完全解説》では、実家じまいを進める際に守るべき優先順位、必要な書類などについて紹介している。

※週刊ポスト2025年4月18・25日号

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