小型株投資にはどんなメリットがあるのか(写真:イメージマート)
個人投資家は、大型株への投資、株主優待や高配当狙いなど、様々な投資手法を選択できる。株式投資で現在は4億円超の資産を築いている投資家兼会社経営者のヘム氏は、「個人投資家は小型株市場で戦うべき」と考える。それはどういった理由からなのか。ヘム氏の著書『「増配」株投資 年1,075万円もらう資産3.7億円の投資家が教える!』(KADOKAWA)より、一部抜粋・再構成して紹介する。
目次
個人投資家は小型株市場で戦え!
大型株、中型株、小型株の分類
私が主戦場とするのは、時価総額の小さい小型株。なぜなら、小型株投資はプロが参加しにくい世界だからです。
国内の企業で東京証券取引所に上場している企業は約4000社ですが、私の場合、時価総額の大きさで以下のように大型株、中型株、小型株に分類しています。分類については厳密な定義はないのですが、私と同じように分類している投資家が多いようです。
市場の構成企業の割合は別掲図の通り。実は、日本の上場企業の半分以上(58%)は時価総額300億円未満の超小型株です。皆さんが大好きな三菱商事、トヨタ、ソニー、三井フィナンシャルグループ等は全て大型株ですが、大型株の構成割合はわずか11%です。
市場の構成企業の割合
日本市場の参加者の8割はプロ。つまり、ファンドなどの機関投資家です。彼らは巨額の運用資金で株を購入しています。1日の出来高が少ない小型株を多額の資金で大量に買いつけると株価が上昇し、売却するときには株価を押し下げてしまい、利益が出なくなるので小型株の世界には参入しにくいのです。