先輩社員たちも“物言う新入社員”に振り回されている(イメージ)
GWが明け、新卒で就職した新入社員の会社員生活も1か月が過ぎた。社会人1年目にとっては、まだまだ仕事内容や社会常識を覚えていく時期の真っ只中だろうが、指導する立場の先輩社員側も苦労が絶えない。とりわけ昨今のコンプライアンス意識の高まりから、パワハラ・セクハラにならないよう先輩たちが細心の注意を払う一方で、令和に学生時代を過ごしたZ世代新卒社員たちの「予想だにしない言動」に振り回される事案も多いようだ。戸惑う先輩社員たちの声を聞いた。
励ましに逆ギレ「3年もこの会社にいるわけないでしょ」
金融会社勤務のAさん(30代/女性)は、「そんなこと言っちゃうの!?」と、新卒社員の率直すぎる発言に驚いたエピソードを明かす。
「新卒で入った女性社員が営業でミスをしたらしく、上司に厳しい言葉をかけられて落ち込んでいました。なので、励まそうと思って『3年あれば一人前になれると思うから、がんばって!』と声をかけたところ、『3年もこの会社にいるわけないでしょ!?』と逆にキレられて……。
仮に3年続けるつもりがなくても、3年以上この会社にいる私に向かって言っていい言葉ではないのでは……。そういう人は、クライアント先で何か失言するリスクが高そうだし、社内でも信用を失わないか心配です。相手の立場を考えた言い方をするように指導する必要があるとは思いますが、あの言い返しっぷりを聞いてしまうと、何を言ってもこちらが悪者にされてしまう気がして、指導もためらい気味に。結果的に彼女自身が、育成してもらえるチャンスを逃している気がしなくもないです」(Aさん)
広告代理店勤務のBさん(40代/男性)も、新卒社員の発言に戸惑ったという。
「クライアントを交えたテレビCMの企画会議の場に、うちの新卒の男性社員を勉強のために同席させていたんです。そうしたら彼が突然、『ぼくテレビとか見ないんで』と言い出して。そうかもしれないけど、今、お前の私生活の話は聞いていない。ざっくばらんな酒の席とかならともかく、少なくともテレビCMを打つことがクライアントの要望なのだから、それを否定的に捉える発言はご法度でしょう。ものごとを前向きに進めようとしない発言にその場が凍りました」(Bさん)