日本の輸出産業にとっては関税の問題に加え、トランプ氏の“ドル安志向”も業績を押し下げることが懸念されてきた。その点は今後、どうなっていくとみられるのか。
「トランプ政権も金利上昇につながる米国債売りには危機感を持っています。為替を無理やりドル安に誘導しようとすると、米国債がクラッシュするような事態にもなりかねない。それを避けるために、当面の急激なドル安の懸念は落ち着いたとは思います。ただし、トランプ氏は“ドル安志向”なのは間違いない。表からは見えにくいアプローチでドル安にしようとするかもしれない。
たとえば、日本に原発をもっと稼働させるように迫るといったやり方ですね。原発の稼働が増えて日本のエネルギー輸入が減ると、円高につながる要因となりますからね。米国債のクラッシュにつながらない範囲で、円高ドル安になるような政策を日米交渉のなか進めていく可能性はあり、引き続き円高の懸念は残ります」
まつのすけ氏は、「投資先を選ぶうえでは、やはり日本の輸出産業は避けて選んでいく方針が基本になるのではないか」と述べた。
具体的に、まつのすけ氏はどのような銘柄に注目しているのか。別記事『《資産約10億円・まつのすけ氏の厳選7銘柄》トランプ相場に立ち向かう2つのアプローチ「関税フリー銘柄を選ぶ」「叩き売られたところへ逆張り」で選んだ企業とは』で具体的に解説していく。
【プロフィール】
まつのすけ/会社員時代に貯金40万円を元手に株式投資を始め、33歳で資産1億円に。その後株式投資を続けながら起業し、クレジットカードや電子マネーの活用の研究にも取り組んでいる。現在は資産10億円に達している。著書に『会社員をしつつ、株で元手40万から月250万ちょい稼いでいる件』(ぱる出版)、『33歳で1億円達成した僕が実践する一生モノの億超え投資法』(KADOKAWA)。